仕事・事業の用語
手続きのカードに出てくる書類名・制度名の説明です。同じ用語でも手続きによって使われ方が違うため、どのライフイベントの説明かを見出しに示しています。
就職・転職
23語マイナンバー
マイナンバー(個人番号)は、社会保険・税金の手続きに使う12桁の番号です。入社時に会社に届け出る必要があります。マイナンバーカードがあれば1枚で本人確認とマイナンバーの確認ができます。通知カードの場合は、別途本人確認書類(運転免許証等)が必要です。マイナンバーカードを持っていない場合は、住民票の写し(マイナンバー記載あり)でも届出できます。
根拠: マイナンバー法 第14条
印鑑証明書
印鑑証明書(印鑑登録証明書)は、市区町村に登録した実印が本人のものであることを公的に証明する書類です。転職の手続きでは通常不要ですが、住宅ローンの手続きや不動産契約がある場合に必要になることがあります。発行には印鑑登録カードまたはマイナンバーカードが必要で、手数料は1通200〜400円です。
確定申告
年の途中で転職した場合、新しい会社に前職の源泉徴収票を提出すれば、新しい会社で年末調整をしてもらえます。この場合、確定申告は原則不要です。ただし、①前職の源泉徴収票を提出できなかった場合、②年内に再就職しなかった場合、③2ヶ所以上から給与を受けた場合、④給与以外の所得が20万円を超える場合は確定申告が必要です。確定申告の期限は翌年2月16日〜3月15日です。
根拠: 所得税法 第120条・第121条
健康保険資格喪失証明書
健康保険資格喪失証明書は、会社の健康保険の資格を失ったことを証明する書類です。国民健康保険に加入する際に必要です。退職時に前職の会社または健康保険組合に発行を依頼してください。会社が発行してくれない場合は、年金事務所で「資格喪失確認通知書」を取得することもできます。記載内容は、氏名、資格喪失日、被扶養者の情報等です。
源泉徴収票
源泉徴収票は、退職後1ヶ月以内に前職の会社が交付する義務があります。届かない場合は、まず会社に連絡して発行を依頼してください。それでも発行されない場合は、税務署に「源泉徴収票不交付の届出書」を提出できます。届出を受けた税務署が会社に対して行政指導を行います。源泉徴収票は新しい会社での年末調整や確定申告に必要なので、早めに入手してください。
根拠: 所得税法 第226条
源泉徴収票
源泉徴収票は、1年間(または退職まで)に会社から支払われた給与の総額と、源泉徴収された所得税・復興特別所得税の額が記載された書類です。確定申告や住宅ローンの審査、転職先での年末調整に使用します。主な記載項目は、①支払金額(年収)、②給与所得控除後の金額、③所得控除の額の合計額、④源泉徴収税額です。退職時には退職日までの分が交付されます。
根拠: 所得税法 第226条
個人別管理資産移換依頼書
企業型確定拠出年金(企業型DC)で積み立てた資産を、転職先の企業型DCやiDeCoへ移すときに出す依頼書です。移換先の運営管理機関から取り寄せて提出します。退職後6ヶ月以内に手続きをしないと資産が自動移換され、運用されないまま手数料が引かれ続けるので注意してください。
雇用保険被保険者証
雇用保険被保険者証は、雇用保険に加入していることを証明する書類です。被保険者番号が記載されており、転職先での雇用保険加入手続きに必要です。通常は退職時に前職の会社から返却されます。紛失した場合は、ハローワーク(管轄はどこでもOK)で再発行できます。再発行には本人確認書類と前職の会社名が必要で、即日発行されます。手数料は無料です。
再就職手当
再就職手当は、失業給付の受給資格者が早期に安定した職業に就いた場合に支給されます。主な条件は、①基本手当の支給残日数が所定給付日数の1/3以上あること、②1年以上雇用される見込みがあること、③待期満了後の就職であること。金額は、残日数が2/3以上→基本手当日額×残日数×70%、1/3以上→基本手当日額×残日数×60%です。ハローワークに「再就職手当支給申請書」を提出してください。
根拠: 雇用保険法 第56条の3
失業給付
失業給付(基本手当)の受給条件は、原則として離職前2年間に雇用保険の被保険者期間が12ヶ月以上あることです(倒産・解雇等の場合は1年間に6ヶ月以上)。基本手当日額は、離職前6ヶ月の賃金合計÷180×給付率(50〜80%)で計算されます。上限額は年齢で異なります。給付日数は年齢・被保険者期間・離職理由によって90〜330日です。自己都合退職の場合は7日の待期期間+原則1ヶ月の給付制限があります(2025年4月以降の離職。5年以内に3回以上の自己都合離職は3ヶ月。教育訓練を受講する場合は給付制限なし)。
根拠: 雇用保険法 第13条〜第17条・第21条・第33条
住民税
住民税は二重払いにはなりません。退職すると給与天引き(特別徴収)から自分で納付(普通徴収)に切り替わり、新しい会社に入社すると再び特別徴収に切り替わります。切替えが完了するまでの間に自分で納付した分は、特別徴収に切替わった際に調整されます。なお、住民税は前年の所得に基づいて課税されるため、転職で収入が変わっても翌年6月まで税額は変わりません。
住民票
住民票は、現在の住所地の市区町村に登録されている住所・氏名・生年月日・世帯構成などが記載された公的書類です。転居を伴う転職では、転入届提出後に住民票を取得して各種手続きに使います。
退職金
退職金は「退職所得」として他の所得と分離して課税されます。退職所得の計算式は(退職金−退職所得控除額)×1/2 = 退職所得(役員等は勤続5年以下で1/2なし。役員等以外でも勤続5年以下の場合は控除後300万円を超える部分に1/2は適用されません)。退職所得控除額は、勤続20年以下: 40万円×勤続年数、20年超: 800万円+70万円×(勤続年数−20年)です。会社に「退職所得の受給に関する申告書」を提出すれば、正しい税額が源泉徴収されます。未提出の場合は退職金の20.42%が源泉徴収され、確定申告で精算します。
根拠: 所得税法 第30条・第31条・第199条
退職証明書
退職証明書は、退職した事実や退職日・業務の種類・賃金などを前の勤務先が証明する書類です。労働基準法第22条により、退職者が請求すれば会社は遅滞なく交付する義務があります(記載されるのは本人が請求した事項のみ)。離職票と違い公的な様式はなく、国民健康保険や国民年金の切替えの際に退職日を確認する書類として使えることがあります。必要な場合は前職の会社に発行を依頼してください。
退職届
退職届は会社に退職の意思を「通知」する書類で、提出した時点で効力があります。退職願は退職を「お願い」する書類で、会社の承認が必要です。民法第627条により、雇用期間の定めがない場合は退職届提出から2週間で退職の効力が生じます。ただし、就業規則で「1ヶ月前まで」等と定めている会社が多いため、規則を確認してください。円満退職のためには、まず口頭で上司に伝えた後、書面を提出するのが一般的です。
根拠: 民法 第627条
通勤手当
通勤手当は一定額まで非課税です。公共交通機関を利用する場合は月額15万円まで非課税。マイカー通勤の場合は片道の通勤距離に応じて非課税限度額が定められています(例: 片道10〜15km → 月額7,100円)。非課税限度額を超える部分は給与として課税されます。通勤手当の支給は法律上の義務ではなく、会社の規定によります。
転出届・転入届
転出届は、他の市区町村へ引っ越すときに現在の市区町村に提出する届出で、転出証明書が交付されます。引越し後は新住所地の市区町村に転入届を14日以内に提出します(同一市区町村内の引越しは転居届のみ)。マイナンバーカードがあれば、転出届はマイナポータルからオンラインで提出でき、その場合は転出証明書の持参が不要になります(転入届は窓口での手続きが必要です)。転居を伴う転職では、住民票を移した後に運転免許証や銀行などの住所変更も行います。詳細はお住まいの市区町村の窓口でご確認ください。
年金手帳
年金手帳は基礎年金番号が記載された手帳で、厚生年金や国民年金の加入・変更手続きに使用します。2022年4月以降は新規発行が廃止され「基礎年金番号通知書」に変更されました。既に発行済みの年金手帳はそのまま使えます。紛失した場合は、年金事務所で基礎年金番号通知書の再発行を申請できます(無料、窓口で即日〜郵送2週間)。マイナンバーと紐付いていれば、マイナンバーで手続きできる場合もあります。
年末調整
年末調整は、会社が従業員の1年間の所得税を精算する手続きです。毎月の給与から概算で天引きされた所得税と、年間の正確な税額の差額を12月(または翌年1月)の給与で調整します。各種控除(生命保険料・住宅ローン等)もこの時に適用されます。確定申告との違いは、年末調整は会社が代行し、確定申告は自分で行う点です。ほとんどの会社員は年末調整だけで所得税の精算が完了するため、確定申告は不要です。
根拠: 所得税法 第190条
扶養控除等(異動)申告書
「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」は、扶養親族の状況を勤務先に申告する書類で、入社時や毎年最初の給与支払日の前日までに提出します。提出すると毎月の源泉徴収で扶養親族等の数に応じた税額表(甲欄)が適用され、年末調整も受けられます。扶養親族がいない人も提出が必要です。様式や記載方法は国税庁サイトまたは勤務先でご確認ください。
有給休暇
年次有給休暇は労働基準法第39条で定められた権利で、退職日までに使わなかった分は退職と同時に消滅します。退職前にまとめて取得することは可能で、退職日を超える時季変更はできないとされています。未消化分の買取りは法律上の義務ではなく、会社の規定によります。転職先では入社から6ヶ月継続勤務(8割以上出勤)で新たに付与されるのが原則です。具体的な取扱いは就業規則をご確認ください。
離職票
離職票は退職後10日〜2週間程度で届くのが一般的です。前職の会社は退職日の翌日から10日以内にハローワークに届出る義務があります。届かない場合は、①まず前職の会社に確認、②それでも届かなければハローワークに相談してください。ハローワークが会社に行政指導を行います。急ぎで失業給付の申請をしたい場合は、ハローワークに相談すれば、離職票がなくても仮の手続きができる場合があります。
根拠: 雇用保険法 第7条、雇用保険法施行規則 第7条
労働条件通知書と雇用契約書
労働条件通知書は、契約期間・就業場所・業務内容・労働時間・賃金・退職に関する事項などの労働条件を会社が明示するための書類で、労働基準法第15条により交付が義務付けられています。2024年4月からは就業場所・業務の変更の範囲などの明示も必要になりました。雇用契約書は労使双方が署名して契約内容を確認する書類で、法律上の作成義務はありませんが、労働条件通知書を兼ねる形で交わす会社も多くあります。入社前に内容をよく確認し、不明点は会社にご確認ください。
退職・失業
23語iDeCo
企業型DC(確定拠出年金)に加入していた場合、退職後6ヶ月以内にiDeCo(個人型)か新しい勤務先の企業型DCに資産を移換する必要があります。6ヶ月を過ぎると国民年金基金連合会に自動移換され、管理手数料がかかるうえ運用もされません。移換先の金融機関で手続きします。なお、iDeCoは原則60歳まで引き出せませんのでご注意ください。
根拠: 確定拠出年金法 第80条〜第83条
ハローワーク
ハローワーク(公共職業安定所)は、国が運営する総合雇用サービス機関です。求人の紹介・職業相談のほか、失業給付(基本手当)の申請・失業認定、職業訓練の案内などを無料で行っています。退職後に失業給付を受けるには、住所地を管轄するハローワークで求職申込みと受給手続きを行う必要があります。管轄のハローワークは厚生労働省の全国一覧で確認できます。
給付日数
自己都合退職の場合の給付日数は、被保険者期間に応じて90〜150日です(年齢による差はなし)。会社都合退職の場合は年齢と被保険者期間に応じて90〜330日です。例えば45〜59歳で被保険者期間20年以上なら最大330日です。65歳以上は基本手当ではなく高年齢求職者給付金(一時金)になり、被保険者期間1年以上で50日分が一括支給されます。
根拠: 雇用保険法 第22条・第23条
教育訓練給付金
教育訓練給付金は、厚生労働大臣が指定する講座を受講・修了した場合に、受講費用の一部が支給される雇用保険の給付です。一般教育訓練(費用の20%・上限10万円)、特定一般教育訓練、専門実践教育訓練の3種類があり、被保険者期間などの要件があります。離職後でも一定期間内であれば対象になる場合があります。対象講座の検索や、ご自身が要件を満たすかどうかの照会は、ハローワークで行えます。
健康保険証
健康保険証は、公的医療保険の加入を証明するカードでしたが、2024年12月に新規発行が終了し、経過措置も2025年12月1日で終了しました。現在はマイナ保険証(マイナンバーカードの保険証利用)か、マイナ保険証を使わない方に交付される「資格確認書」を使います。退職時は勤務先の案内に従い、手元の保険証・資格確認書を返却してください。
戸籍謄本
戸籍謄本(戸籍全部事項証明書)は、本籍・氏名・生年月日・親族関係など、戸籍に記載された全員の事項を証明する書類です。退職後の手続きでは、家族の健康保険の扶養に入る際の続柄確認書類として求められることがあります。
雇用保険
雇用保険は、労働者が失業した場合などに給付を行う国の保険制度です。失業中の生活を支える基本手当(いわゆる失業保険)のほか、再就職手当、教育訓練給付、高年齢雇用継続給付、育児休業給付などがあります。在職中は保険料が給与から天引きされており、退職後は会社から届く離職票を持って、住所地を管轄するハローワークで受給手続きを行います。受給には被保険者期間などの要件があります。
雇用保険受給資格者証
雇用保険受給資格者証は、失業給付(基本手当)を受給する資格があることを証明する書類です。ハローワークでの受給手続き後、雇用保険説明会などで交付されます。基本手当日額・所定給付日数・給付制限の有無などが記載され、失業認定日には毎回持参します。国民健康保険料の軽減(会社都合退職の場合)や国民年金保険料の特例免除の申請でも提示を求められることがあります。紛失した場合はハローワークで再交付を受けられます。
雇用保険被保険者証
雇用保険被保険者証は、雇用保険に加入していることを証明する書類で、被保険者番号が記載されています。通常は入社時に交付され、会社が保管している場合は退職時に返却されます。転職先での雇用保険の手続きや、年金事務所での相談(加入記録の確認)などで提示を求められることがあります。紛失した場合はハローワークで再交付を受けられます。健康保険の「被保険者証(保険証)」とは別の書類です。
再就職手当
再就職手当は、失業給付(基本手当)の受給資格がある人が、所定給付日数を3分の1以上残して安定した職業に早期再就職した場合に支給される一時金です。支給残日数が3分の2以上なら残日数×基本手当日額の70%、3分の1以上なら60%が支給されます。1年を超えて勤務することが確実であることなどの要件があります。要件を満たすかどうかや申請方法は、管轄のハローワークにご確認ください。
失業給付
失業給付(基本手当)の日額は、退職前6ヶ月の賃金を基に計算されます。おおむね退職前の給与の50〜80%程度(賃金が低いほど給付率が高い)です。上限額(令和8年8月1日改定)は、30歳未満で日額7,450円、30〜44歳で8,270円、45〜59歳で9,110円、60〜64歳で7,830円です。上限額は毎年8月に改定されます。これに所定給付日数を掛けた額が総額になります。
根拠: 雇用保険法 第16条〜第18条
失業認定日
失業認定日は、失業給付(基本手当)を受け取るために、原則4週間に1回ハローワークへ出頭し「失業の認定」を受ける日です。認定日には失業認定申告書で求職活動の実績(原則2回以上)や就労・収入の有無を申告します。認定を受けると、認定された期間分の基本手当が通常1週間程度で指定口座へ振り込まれます。認定日に行けない事情がある場合の扱いは、事前に管轄のハローワークにご相談ください。
就業規則
就業規則は、労働時間・賃金・退職などの労働条件や職場のルールを定めた規程で、常時10人以上を使用する事業場では作成・届出が義務付けられています。退職の申出時期、退職金の有無や計算方法、定年・再雇用制度などは就業規則で定められていることが多いため、退職前に確認しておくと安心です。会社には就業規則を労働者に周知する義務があり、閲覧を申し出ることができます。
住民税
住民税は前年の所得に対して課税されるため、退職後も支払いが必要です。在職中は給与天引き(特別徴収)でしたが、退職後は自分で支払う(普通徴収)に切り替わります。1月〜5月に退職した場合は、残額が最後の給与から一括徴収されます。6月〜12月に退職した場合は、残額を普通徴収に切り替えるか一括徴収するかを退職時に選択できます。
根拠: 地方税法 第321条の4・第321条の5
住民票
住民票(住民票の写し)は、氏名・住所・生年月日・世帯構成などを証明する公的書類です。手数料は1通200〜400円程度(自治体により異なります)。退職後の手続きでは、家族の健康保険の扶養に入る際の続柄確認などで提出を求められることがあります。世帯全員分か、続柄の記載が必要かなどは提出先に確認してから取得してください。
傷病手当金
傷病手当金は、病気やケガで働けない間、健康保険から給与のおおむね3分の2が支給される制度です。退職日までに継続して1年以上被保険者であり、退職時に傷病手当金を受けているか受けられる状態であれば、退職後も引き続き受給できる場合があります(資格喪失後の継続給付)。なお、働ける状態であることが前提の失業給付とは同時に受給できません。該当するかどうかは、加入していた健康保険組合・協会けんぽにご確認ください。
職業訓練
職業訓練(ハロートレーニング)は、再就職に必要なスキルを原則無料(テキスト代等は自己負担)で学べる公的制度です。失業給付を受給中の人向けの公共職業訓練と、受給できない人向けの求職者支援訓練があります。公共職業訓練を受講すると、訓練期間中は給付制限が解除されたり、基本手当の支給が訓練修了まで延長される場合があります。申込みはハローワークの職業相談を通じて行います。詳細は管轄のハローワークにご確認ください。
退職金
退職金は「退職所得」として他の所得と分離して課税されます。退職金から退職所得控除額を差し引き、その2分の1に税率をかけます。退職所得控除額は勤続年数20年以下なら「40万円×勤続年数」、20年超なら「800万円+70万円×(勤続年数−20年)」です。例えば勤続30年なら控除額は1,500万円です。「退職所得の受給に関する申告書」を会社に提出していれば適正な源泉徴収が行われ、確定申告は不要です。
根拠: 所得税法 第30条・第201条
退職証明書
退職証明書は、退職の事実・退職日・退職理由などを会社が証明する書類です。労働者が請求した場合、会社は遅滞なく交付する義務があります(記載項目は本人が指定でき、指定しない事項は記載されません)。離職票が届く前に国民健康保険や国民年金の切替を行う際、退職日を証明する書類として使えることがあります。発行は退職した会社に依頼してください。
退職届
法律上、退職の申出は退職日の2週間前までに行えば有効です(民法第627条)。ただし、就業規則で「1ヶ月前まで」等と定められている場合はそれに従うのが一般的です。「退職届」は一方的な通知で撤回が難しく、「退職願」は合意退職の申込みで承認前なら撤回可能です。口頭でも法律上は有効ですが、トラブル防止のため書面で提出することを推奨します。
根拠: 民法 第627条
任意継続
任意継続は退職前の健康保険を最長2年間継続する制度です。保険料は在職中の約2倍(事業主負担分も自己負担)ですが上限があります。扶養家族がいる場合は追加保険料なしで扶養に入れるメリットがあります。国保は前年所得で保険料が計算されるため、退職直後は高額になりがちです。ただし会社都合退職の場合は国保の軽減制度があります。任意継続は退職日の翌日から20日以内が申請期限です。
根拠: 健康保険法 第37条、国民健康保険法 第7条
非課税証明書
非課税証明書は、住民税が課税されていない(または所得が一定以下である)ことを市区町村が証明する書類です。その年の1月1日時点で住民登録があった市区町村で取得します。手数料は1通200〜400円程度です。退職後の手続きでは、家族の健康保険の扶養に入る際の収入確認書類として求められることがあります。証明できるのは前年以前の所得のため、どの年度分が必要かを提出先に確認してから取得してください。
離職票
離職票は、ハローワークで失業給付を申請するために必要な書類で、2種類あります。「離職票-1」は被保険者番号・氏名・振込先口座を記載する用紙で、受給資格の確認に使われます。「離職票-2」は離職理由・退職前6ヶ月間の賃金支払状況が記載された用紙で、給付日数・金額の算定に使われます。両方セットで退職後に会社から届きます(通常10日〜2週間程度)。届かない場合はまず会社に催促し、それでも届かない場合はハローワークに相談すれば直接交付を受けられます。
根拠: 雇用保険法 第76条第3項
会社設立・開業
29語バーチャルオフィス
バーチャルオフィスは、事業用の住所を借りられるサービスです。月額数千円程度で都心の住所を法人登記や名刺・Webサイトに使え、郵便物転送や電話番号提供などのオプションもあります。自宅住所を公開したくない場合や、事務所を借りるほどではない開業時に利用されます。ただし、銀行の法人口座審査で追加の確認を求められたり、実地の営業所が必要な許認可(飲食店営業など)では使えない場合があるため、利用目的に合うか事前に確認してください。
フリーランス
フリーランスと個人事業主は法律上は同じです。個人事業主は税法上の分類(開業届を提出して事業所得を得る個人)、フリーランスは働き方を表す言葉です。開業届を出さなくてもフリーランスとして働くことは可能ですが、青色申告の特典を受けるには開業届と青色申告承認申請書の提出が必要です。2024年11月施行のフリーランス新法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)により、発注者とフリーランスの取引ルールが整備されました。
屋号
屋号とは、個人事業主が事業に使う名前(お店や事務所の名称)です。登録は義務ではなく、開業届の屋号欄に記載すれば使えます。記載しなくても開業でき、後から確定申告書などで追記・変更することも可能です。屋号を付けておくと、屋号付き銀行口座の開設や請求書・領収書の発行時に事業の名称として使えて便利です。法人の商号と異なり独占的な権利はないため、商標登録された名称や既存の会社名と紛らわしい名前は避けるのが無難です。
開業届
開業届(正式名称:個人事業の開業・廃業等届出書)は、税務署の窓口で用紙をもらうか、国税庁のHPからダウンロードできます。記載する主な項目は以下です。 ・納税地(住所地) ・氏名、マイナンバー ・職業、屋号(任意) ・開業日 ・届出の区分(開業) ・開業に伴う届出書の提出有無(青色申告承認申請書等) 提出方法は、税務署窓口への持参・郵送・e-Taxの3つです。控えに受付印をもらう(または受信通知を保存する)ことで、銀行口座開設等の証明に使えます。
根拠: 所得税法 第229条
株式会社
株式会社と合同会社の主な違いは以下の通りです。 ・設立費用:株式会社は約25万円(登録免許税15万円+定款認証約5万円+印紙代4万円)、合同会社は約10万円(登録免許税6万円+印紙代4万円、電子定款なら約6万円) ・定款認証:株式会社は必要(公証役場)、合同会社は不要 ・意思決定:株式会社は株主総会・取締役会、合同会社は社員(出資者)の合意 ・知名度:株式会社の方が社会的信用力が高い ・利益配分:株式会社は出資比率に応じて配当、合同会社は定款で自由に決められる 迷う場合は、取引先への信用力を重視するなら株式会社、費用を抑えたいなら合同会社がおすすめです。
根拠: 会社法 第2条、第575条
給与支払事務所等の開設届出書
給与支払事務所等の開設届出書は、従業員や役員に給与を支払う事務所を開設したことを税務署に知らせる届出書です。給与の支払者は源泉徴収義務者となるため、開設から1ヶ月以内に納税地を管轄する税務署へ提出します。費用はかかりません。法人は役員報酬を支払う場合にも必要で、法人設立届出書と同時に提出するのが一般的です。個人事業主は開業届に給与支払いの状況を記載することで提出を省略できる場合があります。
健康保険資格喪失証明書
健康保険資格喪失証明書は、勤務先の健康保険をやめた日(資格喪失日)を証明する書類です。退職後に国民健康保険へ加入する際、市区町村の窓口で提示を求められます。退職した会社または加入していた健康保険組合・協会けんぽに発行を依頼してください。発行は無料です。なかなか届かない場合は、年金事務所で資格の得喪を確認する手続き(健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得・喪失確認請求)を利用する方法もあります。
源泉所得税の納期の特例
源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書は、給与の支給人員が常時10人未満の事業者が、源泉所得税の納付を年2回にまとめるための申請書です。管轄の税務署に提出します。費用はかかりません。
雇用保険適用事業所設置届
雇用保険適用事業所設置届は、事業所が雇用保険の適用を受けるために提出する届出書です。従業員を雇用した日の翌日から10日以内に、管轄のハローワークに提出します。届出に費用はかかりません。
雇用保険被保険者資格取得届
雇用保険被保険者資格取得届は、従業員を雇用保険に加入させるために事業主が提出する届出書です。雇用した月の翌月10日までに管轄のハローワークに提出します。週20時間以上勤務し31日以上の雇用見込みがある従業員が対象です。届出に費用はかかりません。
資本金
法律上、資本金は1円から設立可能です(会社法では最低資本金制度は撤廃されています)。ただし、資本金が少なすぎると以下のデメリットがあります。 ・法人口座の開設審査に通りにくい ・取引先からの信用が得にくい ・創業融資の審査で不利になる場合がある 一般的には50万円〜300万円程度で設立するケースが多いです。資本金1,000万円未満だと設立初年度の消費税が免除される(インボイス登録をしない場合)メリットもあります。
根拠: 会社法 第27条第4号
社会保険
法人(株式会社・合同会社)は、役員1人だけの会社でも社会保険(健康保険・厚生年金保険)への加入が義務です。これは従業員の有無にかかわらず、法人である限り必須です。設立日から5日以内に年金事務所へ届出が必要です。 個人事業主の場合は、常時5人以上の従業員がいる場合に加入義務があります(飲食業・美容業等のサービス業は5人以上でも任意)。5人未満の場合は任意適用です。 社会保険料は報酬月額に応じて決まり、事業主と被保険者で折半します(労使折半)。役員報酬が低すぎると加入できない場合もあります。
根拠: 健康保険法 第3条、厚生年金保険法 第6条・第9条
収入印紙
収入印紙は、国に手数料や税金を納付するために使う証票です。郵便局、法務局、コンビニ(200円券のみ)で購入できます。登記事項証明書の取得(600円)など。※設立登記の登録免許税(株式会社15万円〜・合同会社6万円〜)は収入印紙または現金で納付、契約書への貼付(印紙税)、各種許可申請などで使います。金額を間違えて貼った場合は税務署で還付を受けられます。
就任承諾書
就任承諾書は、会社の取締役・監査役などの役員に就任することを承諾した旨を記載した書類です。会社設立時や役員変更時の登記申請に添付します。決まった書式はなく、役職名・会社名・日付・署名を記載して作成します。費用はかかりません。
小規模企業共済
小規模企業共済は、個人事業主や小規模法人の役員が退職金を積み立てるための国の制度です。掛金は月1,000〜70,000円(500円単位)で全額所得控除。年間最大84万円の所得控除が受けられます。廃業・退職時に共済金を一括(退職所得扱い)または分割(公的年金等の雑所得扱い)で受け取れます。加入資格は従業員20人以下(商業・サービス業は5人以下)の事業者。掛金は増減可能で、経営が苦しい時は減額もできます。
設立登記申請書
設立登記申請書は、株式会社や合同会社などの法人を設立する際に法務局に提出する書類です。登録免許税は株式会社で最低15万円、合同会社で最低6万円です。
定款
定款は「会社の憲法」とも呼ばれ、会社の基本ルールを定めた書類です。記載事項には3種類あります。 【絶対的記載事項(必須)】 ・商号(会社名) ・事業の目的 ・本店の所在地 ・設立に際して出資される財産の価額またはその最低額 ・発起人の氏名または名称と住所 【相対的記載事項(定めがあれば記載)】 ・株式の譲渡制限、取締役会の設置、監査役の設置など 【任意的記載事項】 ・事業年度、役員の員数、配当の基準日など 事業目的は将来行う可能性があるものも含めて広めに記載するのが一般的です。電子定款にすると収入印紙代4万円が不要になります。
根拠: 会社法 第26条〜第31条
登記事項証明書
登記事項証明書(登記簿謄本)は、法人や不動産の登記内容を証明する書類です。会社設立では法人の「履歴事項全部証明書」を指し、商号・本店所在地・資本金・役員などが記載されています。設立登記の完了後に取得でき、法人口座の開設、社会保険・労働保険の届出、営業許可の申請などで必要になります。
発起人
発起人とは、会社設立の手続きを行う人のことで、定款の作成・認証、資本金の出資、設立時役員の選任などを担います。株式会社では発起人が最低1人必要で、発起人は設立時に必ず1株以上を引き受けて株主になります。定款には発起人全員の氏名・住所を記載し、認証時には発起人全員の印鑑証明書と実印が必要です。1人で会社を作る場合は自分自身が発起人となり、設立後は株主兼取締役になるのが一般的です。
被保険者資格取得届
被保険者資格取得届は、従業員を健康保険・厚生年金保険に加入させるために事業主が提出する届出書です。入社日から5日以内に、管轄の年金事務所または健康保険組合に提出します。届出に費用はかかりません。
副業と開業届
会社員のまま副業で事業を始めることもできます。継続的・反復的に事業として行う場合は開業届の提出対象となり、青色申告を選ぶこともできます。副業の所得(収入から経費を引いた額)が年間20万円を超える場合は確定申告が必要になるのが一般的な目安です(住民税は金額にかかわらず申告が必要です)。勤務先の就業規則で副業が制限されている場合もあるため、事前に確認しておくと安心です。申告の要否や所得区分の判断は税務署または税理士にご相談ください。
払込証明書
払込証明書は、資本金が実際に払い込まれたことを証明する書類で、設立登記の申請に添付します。会社設立前は法人口座がまだ存在しないため、発起人代表の個人口座に資本金を振り込み、通帳の表紙・1ページ目・振込が記帳されたページのコピーに、代表者が作成した証明書面を綴じて作成します。決まった様式はなく、作成費用もかかりません。ネット銀行の場合は入出金明細の画面の印刷で代用できる場合があります。詳細は法務局の商業登記の記載例をご確認ください。
保険関係成立届
保険関係成立届は、従業員を雇用した際に労働保険の適用を届け出るための書類です。雇用した日の翌日から10日以内に、管轄の労働基準監督署に提出します。届出に費用はかかりません。
法人化
個人事業主から法人化(法人成り)するタイミングの目安は以下の通りです。 ・所得が500〜800万円を超えたとき:個人の所得税(最大45%+住民税10%)と法人税(実効税率約25〜35%)の差で節税効果が出始めます ・消費税の免税期間を活用したいとき:個人事業主として2年間免税→法人化してさらに2年間免税(条件あり) ・社会的信用が必要なとき:法人の方が取引先や融資の審査で有利 ・従業員を増やすとき:社会保険の加入義務や福利厚生の面で法人の方が整備しやすい 法人化にはメリットだけでなく、社会保険料の負担増、赤字でも法人住民税(均等割、最低7万円/年)がかかるなどのデメリットもあります。税理士に相談してシミュレーションすることをお勧めします。
法人設立届出書
法人設立届出書は、会社を設立したことを税務署に知らせる届出書です。設立日(登記申請日)から2ヶ月以内に、本店所在地を管轄する税務署へ提出します。定款の写しを添付し、費用はかかりません。e-Taxでのオンライン提出も可能です。あわせて都道府県税事務所・市区町村にも自治体様式の法人設立届出書の提出が必要です(東京23区は都税事務所のみ)。青色申告の承認申請書や給与支払事務所等の開設届出書と同時に提出するのが一般的です。
法人番号指定通知書
法人番号指定通知書は、法人設立後に国税庁から届く、13桁の法人番号が記載された通知書です。設立登記完了後、約1〜2週間で本店所在地に郵送されます。税務申告・社会保険手続き・銀行口座開設などで使用します。費用はかかりません。
離職票
離職票は、退職した会社を経由してハローワークから交付される書類で、雇用保険の失業給付(基本手当)の申請に使います。開業の手続きでは、国民年金への切替の際に退職日を確認できる書類として使えます。なお、自ら事業を開始する場合は求職活動が前提の失業給付は原則として対象外です。交付されない場合は退職した会社またはハローワークに確認してください。個別の受給可否はハローワークにご相談ください。
労働者名簿
労働者名簿は、労働基準法第107条に基づき事業主が従業員ごとに作成・保存を義務付けられている法定帳簿です。氏名・生年月日・住所・雇入年月日・従事する業務の種類・退職や死亡の年月日と理由を記載します。保存期間は退職・死亡の日から5年間(当面は経過措置で3年間)です。
労働保険概算保険料申告書
労働保険概算保険料申告書は、労働保険の保険料を概算で申告・納付するための書類です。保険関係成立日の翌日から50日以内に提出・納付します。保険料は賃金総額の見込み額に保険料率を掛けて算出します。
会社清算・廃業
26語異動届出書
異動届出書とは、法人の名称・所在地・代表者・解散など、税務署等に届け出ている内容に変更があったときに提出する届出書です。会社を解散した場合は、解散年月日や清算人を記載し、税務署・都道府県税事務所・市区町村にそれぞれ提出します。税務署への提出では登記事項証明書の添付は不要とされていますが、都道府県や市区町村では解散の記載がある登記事項証明書(写し)の添付を求められる場合があります。国税分はe-Taxでの提出も可能です。
印鑑証明書
印鑑証明書は、届出された印鑑が本人のものであることを証明する書類です。 ・法人の印鑑証明書:法務局で取得(450円)。代表者印(会社実印)の証明 ・個人の印鑑証明書:市区町村で取得(200〜400円)。実印の証明 清算人選任登記や不動産売却登記で必要になる場合があります。マイナンバーカードがあればコンビニ交付も可能です。
屋号
屋号とは、個人事業主が事業で使う店舗名・事務所名のことです。「◯◯商店」「◯◯デザイン事務所」などが典型で、法人の商号と違って登記の義務はありません。廃業届(個人事業の開業・廃業等届出書)には屋号の記載欄がありますが、屋号を使っていなかった場合は空欄のままで問題ありません。
解雇予告通知書
従業員を解雇する日を、少なくとも30日前に本人へ知らせる書面です。30日前を下回る場合は、足りない日数分の解雇予告手当を支払う必要があります(労働基準法第20条)。廃業に伴う解雇でもこの取扱いは同じです。
解雇理由証明書
解雇の理由を書面で示すもので、退職する本人から請求があれば会社は交付しなければなりません(労働基準法第22条)。失業給付の手続きで退職理由が争いになったときの資料にもなります。
官報掲載申込書
会社の解散を債権者に知らせる公告を官報に載せるための申込書です。官報販売所を通じて申し込み、掲載までに数日から2週間ほどかかります。解散公告では、債権者が申し出る期間を2ヶ月以上設ける必要があります。
給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書
従業員へ給与を払う事務所を設けた・移した・廃止したときに税務署へ出す届出で、事実があった日から1ヶ月以内に提出します。廃業で給与の支払いがなくなるときは「廃止」で提出します。
個人事業の開業・廃業等届出書
個人事業をやめたことを税務署に知らせる届出で、廃業日から1ヶ月以内に提出します。開業のときと同じ様式で、「廃業」に印を付けて出します。都道府県の税事務所にも別途届出が必要です。控えは自分でコピーを取って保管してください(収受日付印の押なつは2025年1月に廃止されています)。
固定資産評価証明書
固定資産評価証明書は、土地や建物の固定資産税評価額を証明する書類です。相続登記の登録免許税の算出や、不動産売買の税額計算で必要です。
雇用保険適用事業所廃止届
雇用保険の適用事業所でなくなったときにハローワークへ出す届出です。従業員の資格喪失届・離職証明書とあわせて提出します。事業所廃止の日の翌日から10日以内が期限です。
合同会社
合同会社(LLC)とは、出資者全員が有限責任社員となる会社形態で、株式会社より設立・運営の手続きが簡素なのが特徴です。解散の場面では株主総会がないため、総社員の同意によって解散を決定します(会社法第641条)。解散後の清算手続きの流れは株式会社とおおむね同様ですが、特別清算は株式会社のみが利用できる制度で、合同会社は利用できません。
債務超過
債務超過(借金が資産を上回る状態)の場合の選択肢は以下の通りです。 ①特別清算(会社法第510条〜) ・裁判所の監督下で行う清算手続き ・株式会社のみ利用可能(合同会社は利用不可) ・債権者の2/3以上の同意で和解(協定型) ・費用:裁判所への予納金5〜20万円+弁護士費用50〜100万円 ②破産(破産法) ・裁判所が破産管財人を選任して財産を処分 ・全法人が利用可能 ・費用:裁判所への予納金20〜300万円+弁護士費用50〜200万円 通常清算の途中で債務超過が判明した場合は、特別清算または破産手続きに移行する義務があります。いずれも弁護士への相談をおすすめします。
根拠: 会社法 第510条〜第574条(特別清算)、破産法 第30条
財産目録
財産目録は、特定の時点における財産(資産・負債)の一覧を記載した書類です。会社の清算では、清算人が就任後に会社の財産目録と貸借対照表を作成し、株主総会(合同会社は社員)の承認を受けます(会社法492条)。決まった書式はなく、帳簿・通帳・固定資産台帳をもとに作成します。
残余財産確定書
債権の取立てと債務の弁済が終わり、株主へ分配できる財産がいくら残ったかを確定させる書面です。これをもとに分配を行い、決算報告書を作って株主総会の承認を受けます。
就任承諾書
就任承諾書は、会社の取締役・監査役などの役員に就任することを承諾した旨を記載した書類です。会社設立時や役員変更時の登記申請に添付します。決まった書式はなく、役職名・会社名・日付・署名を記載して作成します。費用はかかりません。
所得税の青色申告の取りやめ届出書
青色申告をやめるときに税務署へ出す届出で、やめようとする年の翌年3月15日までに提出します。廃業する場合は、廃業届とあわせて出しておくと手続きが一度で済みます。
清算確定申告書
清算が終わり残余財産が確定したときに提出する法人税の申告書です。残余財産が確定した日の翌日から1ヶ月以内(それより前に分配する場合は分配の日の前日まで)に申告・納付します。
清算人
清算人とは、会社の解散後に清算事務を遂行する人のことです。 ・選任方法:①定款で定めた者 ②株主総会で選任された者 ③取締役が就任(定款・株主総会で定めがない場合) ・主な職務:現務の結了、債権の取立て、債務の弁済、残余財産の分配 ・権限:清算の目的の範囲内で会社を代表し、業務を執行する ・任期:清算結了まで ・登記:清算人は法務局に登記が必要(解散登記と同時に申請) ・責任:善管注意義務を負い、第三者に対しても損害賠償責任を負う場合がある 通常は代表取締役がそのまま清算人に就任するケースが多いです。
根拠: 会社法 第478条〜第482条
定款
定款とは、会社の商号・目的・本店所在地・出資など、会社の基本ルールを定めた文書で「会社の憲法」とも呼ばれます。設立時に作成し、株式会社の原始定款は公証人の認証を受けています。解散の場面では、清算人の定めの確認や解散登記の添付書類として必要になることがあります。手元に見当たらない場合は、設立時に認証を受けた公証役場や設立を依頼した専門家に写しが残っていないか確認する方法があります。
適用事業所全喪届
廃業などで従業員がいなくなり、社会保険の適用事業所でなくなったときに年金事務所へ出す届出です。事実発生から5日以内が原則で、被保険者資格喪失届とあわせて提出します。受理されると資格喪失確認通知書が届きます。
登記事項証明書
登記事項証明書(登記簿謄本)は、法人の登記内容を証明する書類です。会社名・本店所在地・代表者・資本金・解散の有無などが記載されています。廃業手続きでは、解散登記後の登記事項証明書が税務署・年金事務所への届出で必要になります。
廃業届
届出期限を過ぎた場合の対応です。 ・個人事業の廃業届(1ヶ月以内):期限を過ぎても届出自体は受理されます。罰則はありませんが、届出が遅れると税務署が廃業を把握できず、予定納税の通知が届き続ける等の不都合があります。 ・法人の解散登記(2週間以内):期限を過ぎても登記は受理されますが、代表者に100万円以下の過料が科される可能性があります(会社法第976条第1号)。 ・社会保険の届出(5日以内):期限を過ぎても届出は受理されますが、保険料が遡って徴収される場合があります。 いずれの届出も、遅れた場合でも速やかに提出してください。
根拠: 会社法 第976条(過料)、所得税法 第229条
離職票
離職票とは、従業員が退職・解雇されたときに、雇用保険の失業給付(基本手当)を受けるために必要な書類です。 ・発行手順:事業主がハローワークに「雇用保険被保険者資格喪失届」と「離職証明書」を提出→ハローワークが「離職票」を発行→事業主が従業員に交付 ・提出期限:離職日の翌日から10日以内 ・廃業の場合:離職理由は「事業所の廃止」(会社都合退職) ・会社都合退職のメリット:自己都合退職と違い待期期間(7日間・全員共通)の後の給付制限がなく早く受給でき、給付日数も長くなります 離職票の交付が遅れると従業員に不利益が生じるため、速やかに手続きしてください。
根拠: 雇用保険法 第7条
労働者名簿
労働者名簿は、労働基準法第107条に基づき事業主が従業員ごとに作成・保存を義務付けられている法定帳簿です。氏名・生年月日・住所・雇入年月日・従事する業務の種類・退職や死亡の年月日と理由を記載します。保存期間は退職・死亡の日から5年間(当面は経過措置で3年間)です。
労働保険の確定保険料申告書
労働保険(労災保険・雇用保険)の保険料は年度当初に概算で納付し、あとから実績で精算する仕組みです。確定保険料申告書はその精算のための申告書で、廃業時は事業を廃止した日の翌日(保険関係が消滅した日)から50日以内に、賃金台帳等をもとに確定額を申告・納付します。概算で納め過ぎがあれば還付を受けられます。提出先は事業所を管轄する労働基準監督署等です。書き方に迷う場合は窓口にご相談ください。
労働保険確定保険料申告書
労働保険(労災・雇用保険)の年度途中で事業をやめたときに、その年度の確定した保険料を精算するための申告書です。保険関係が消滅した日から50日以内に申告・納付します。概算で納めていた額との差額は、追加納付か還付になります。
労災申請
28語MRI
MRI等の画像資料は、MRI・CT・レントゲンなどの医療画像検査の結果をCD-ROMやフィルムに記録したものです。転院・保険金請求・労災申請などで提出が求められることがあります。撮影した医療機関に依頼して取得します。費用はCD-ROM代として1,000〜3,000円程度です。
遺族補償年金支給請求書
労災で亡くなった方の遺族が、遺族(補償)等年金を請求する書類です。死亡診断書、亡くなった方との関係がわかる戸籍謄本、生計を同じくしていたことがわかる資料を添えて、労働基準監督署へ提出します。
過労死
過労死(脳・心臓疾患)は、発症前1ヶ月間に100時間超、または2〜6ヶ月間平均で80時間超の時間外労働があると労災と認定されやすくなります(この水準に満たなくても、勤務間インターバルや出張の負荷など労働時間以外の要因も含めて総合的に評価されます)(いわゆる「過労死ライン」)。精神障害(うつ病等)の認定基準は、業務による強い心理的負荷があったかどうかで判断されます(パワハラ・セクハラ・長時間労働等)。いずれも証拠の収集が重要です。タイムカード・メール送信記録・PCログ等を保存しておいてください。
根拠: 労働者災害補償保険法 第7条第1項第1号
介護補償給付・介護給付支給請求書
障害(補償)年金や傷病(補償)年金の受給者のうち、重い障害で介護を受けている人が、介護費用の支給を請求する書類です。月ごとに請求し、医師の証明と、介護の費用を支払った証明書などを添えます。
休業補償給付支給請求書
労災でケガや病気になり働けず賃金を受けられないときに、休業補償を請求する書類です。休業4日目から支給の対象になり、給付基礎日額の60%(別に特別支給金20%)が支払われます。医師の証明と事業主の証明を受けて、労働基準監督署へ提出します。
給付基礎日額
給付基礎日額は、原則として労働基準法の平均賃金に相当する額です。事故発生日(または疾病の診断確定日)の直前3ヶ月間に支払われた賃金の総額を、その期間の暦日数で割って算出します。ボーナス(賞与)は含みません。例えば、直前3ヶ月の賃金総額が90万円、暦日数が91日の場合、給付基礎日額は約9,890円です。パート等で日額が低い場合は最低保障額(自動変更対象額)が適用されます。
根拠: 労働者災害補償保険法 第8条、労働基準法 第12条
給与明細書
給与明細書は、毎月の給与の支給額と控除額(税金・社会保険料など)を記載した書類で、勤務先が発行します。労災の相談や休業(補償)等給付の請求では、賃金額を確認する資料として使われることがあります。会社が賃金の証明に協力しない場合、給与明細書や源泉徴収票は賃金額を示す重要な手がかりになるため、捨てずに保管しておいてください。
業務災害
業務災害は仕事中に起きたケガ・病気で、「業務遂行性」と「業務起因性」の両方が認められる必要があります。通勤災害は通勤途中のケガで、住居と就業場所の間を合理的な経路・方法で移動中に発生したものです。給付内容は基本的に同じですが、①請求書の様式が異なる ②通勤災害は初診時200円の一部負担金がかかる ③業務災害は待期期間3日間の休業補償が事業主の義務だが通勤災害にはない、という違いがあります。
根拠: 労働者災害補償保険法 第7条
戸籍謄本
戸籍謄本(戸籍全部事項証明書)は、本籍地の市区町村が管理する、出生・婚姻・死亡・親族関係などが記載された公的書類です。「謄本」は戸籍の全員分、「抄本」は特定の1人分です。遺族補償給付の請求時に、被災労働者との続柄を証明するために必要です。
雇用契約書
雇用契約書は、労働時間・賃金・契約期間などの労働条件について労使間で取り交わす書面です。会社によっては雇用契約書の代わりに労働条件通知書が交付されている場合もあります。労災の相談では、雇用関係や賃金額を確認する資料として役立ちます。手元にない場合は、会社に写しの交付や労働条件通知書の再交付を依頼できます。
交通事故証明書
交通事故証明書は、交通事故が発生した事実を証明する書類です。自動車安全運転センターが発行します。警察への届出が前提で、手数料は1通800円です。保険金請求や損害賠償請求で必要です。事故から5年以内に申請する必要があります。
示談書
当事者どうしで話し合って解決した内容を書き残す書面です。第三者の行為による労災では、示談の内容を労働基準監督署に届け出る必要があり、労災給付との調整が行われます。示談で受け取る金額によっては労災から支給されない部分が出るため、示談をする前に労基署に相談してください。
住民票
住民票の写しは、現在の住所・氏名・世帯構成などが記載された公的書類です。遺族補償給付の請求時に、被災労働者との生計維持関係を証明するために必要です。
傷病の状態等に関する届
療養を始めてから1年6ヶ月たっても治らないときに、そのときの傷病の状態を労働基準監督署へ届け出る書類です。この内容をもとに、労働基準監督署長の職権で傷病(補償)等年金に切り替わるかどうかが判断されます。
傷病手当金
傷病手当金は健康保険の制度で、業務外の病気やケガで働けない場合に支給されます。一方、仕事中や通勤途中のケガ・病気は労災保険の休業(補償)等給付の対象です。同じ休業について傷病手当金と労災の給付を二重に受け取ることはできません。業務上か業務外かの判断によって利用できる制度が変わります。どちらに当たるか迷う場合は、労働基準監督署または加入する健康保険の窓口にご相談ください。
症状固定
症状固定(治癒)とは、治療を続けてもこれ以上症状の改善が見込めなくなった状態を指します。労災保険では完治した場合だけでなく症状固定も「治癒」と呼びます。症状固定になると療養(補償)等給付や休業(補償)等給付は終了し、障害が残った場合は障害(補償)等給付の請求に移ります。症状固定かどうかは主治医の診断をもとに判断されます。時期や等級の見通しは個別の状況によるため、主治医や労働基準監督署にご相談ください。
障害等級
労災の障害等級は第1級(最重度)から第14級(最軽度)まであります。第1級〜第7級は年金として継続支給(例: 第1級は給付基礎日額の313日分/年)、第8級〜第14級は一時金として支給(例: 第14級は給付基礎日額の56日分)されます。加えて障害特別支給金(第1級342万円〜第14級8万円の一時金)も支給されます。等級認定に不服がある場合は審査請求が可能です。
根拠: 労働者災害補償保険法 第15条
障害補償給付支給請求書
治療を続けてもこれ以上よくならない状態(治ゆ・症状固定)になり、障害が残ったときに請求する書類です。医師の診断書やレントゲン・MRIなどの資料を添えて労働基準監督署へ提出します。認定された等級によって、年金か一時金かが決まります。
診断書
医師の診断書は、ケガ・病気の状態・治療内容・就労可否などを医師が証明する書類です。発行費用は5,000〜10,000円程度で、作成に数日〜2週間かかることがあります。労災の各種請求で必要になります。「労災用の診断書」と指定して依頼してください。障害(補償)等給付の請求時には、障害の状態を詳しく記載した診断書が必要です。
請求書
労災保険の主な請求書の様式番号は以下の通りです。療養: 様式第5号(業務災害・指定病院)/第16号の3(通勤災害)。休業: 様式第8号/第16号の6。障害: 様式第10号/第16号の7。遺族年金: 様式第12号/第16号の8。葬祭料: 様式第16号/第16号の10。記入方法がわからない場合は労基署の窓口で教えてもらえます。
葬祭料請求書
労災で亡くなった方の葬祭を行った人が、葬祭料(葬祭給付)を請求する書類です。実際に葬儀を行った人が請求でき、遺族以外が行った場合はその人が請求します。労働基準監督署へ提出します。
第三者行為災害届
第三者行為災害届は、交通事故など第三者の行為が原因の労災について労働基準監督署に提出する書類です。労災給付と相手方からの損害賠償は同じ損害について二重には受け取れず、先に労災給付を受けると政府が相手方に賠償を請求(求償)し、先に賠償を受けるとその分の労災給付が調整されます。示談の内容によっては労災給付を受けられなくなる場合があるため、示談をする前に必ず労働基準監督署にご相談ください。
平均賃金算定内訳
休業補償の計算のもとになる給付基礎日額を出すため、直前3ヶ月の賃金の内訳を記載する書面です。休業補償給付支給請求書に添えて提出します。通常は勤務先が賃金台帳をもとに記入します。
療養補償給付たる療養の給付請求書
労災指定の病院で治療を受けるときに、その病院の窓口へ提出する請求書です。これを出すと窓口での自己負担なしで治療を受けられます。業務災害と通勤災害で使う様式が分かれているので、労働基準監督署か病院で確認してください。
療養補償給付等の療養の費用請求書
労災指定ではない病院にかかって治療費を立て替えたときに、その費用を返してもらうための請求書です。領収書と診療の内容がわかる書類を添えて、労働基準監督署へ提出します。
労災指定病院
労災指定病院(労災保険指定医療機関)で受診すると、窓口負担なしで治療を受けられます(療養の給付)。指定病院以外で受診した場合は一旦自己負担し、後から費用を請求します。最寄りの労災指定病院は厚生労働省のサイト「労災保険指定医療機関検索」で検索できます。指定病院に転院する場合は「指定病院等変更届」を提出してください。
根拠: 労働者災害補償保険法 第13条第1項
労災保険
労災保険(労働者災害補償保険)は、仕事中や通勤途中のケガ・病気・障害・死亡に対して給付を行う公的保険制度です。保険料は全額事業主が負担するため、労働者の保険料負担はありません。正社員だけでなく、パート・アルバイト・派遣社員・日雇い労働者も対象です。労働者を1人でも雇用する事業所は原則として加入が義務付けられています。
根拠: 労働者災害補償保険法 第1条、第3条
労働基準監督署
労働基準監督署(労基署)は、労働基準法や労災保険などの法令に基づいて事業場を監督する厚生労働省の出先機関です。労災保険の請求書の提出先であり、給付の支給決定も労働基準監督署長が行います。労災の手続きや会社とのトラブルについて無料で相談でき、予約は不要です。管轄は勤務先(事業場)の所在地で決まります。電話相談は労災保険相談ダイヤル(0570-006031、平日9時〜17時)も利用できます。
このページは制度の一般的な説明です。運用や必要書類は自治体・窓口によって異なることがあり、金額や制度は改定されることがあります。個別の判断が必要な場合は、各窓口や弁護士・税理士・社会保険労務士など各分野の専門家にご確認ください。