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相続の手続き一覧(全25件)

相続では、死亡届(7日以内)に始まり、年金の受給停止が10〜14日以内(厚生年金10日・国民年金14日)、相続放棄の判断が3ヶ月以内、相続税の申告が10ヶ月以内と、期限の異なる手続きが段階的に続きます。遺言書の有無や相続放棄の意向によって必要な手続きは大きく変わります。全25件を期限順に確認できます。

期限の日数は「ご逝去日」を起点とした代表的な数え方です。正確な起算日・期限は法令の定めや個別の事情によって異なります。土日祝・年末年始は窓口が閉まっている場合があります。上の質問に答えると、必要な手続きだけに絞り込んだプランが具体的な日付つきで表示されます。

死亡1件
  1. 死亡届の提出

    亡くなった事実を戸籍に反映させる届出で、これが受理されないと火葬許可証が交付されません。実務では葬儀社が代行することがほとんどのため、遺族の主な役割は届出人欄への署名と必要書類の用意です。

    窓口: 故人の本籍地・死亡地・届出人の住所地のいずれかの市区町村役場 / 法的期限: ご逝去日から7日以内

    必要なもの: 死亡診断書(医師が作成)、届出人の印鑑、届出人の本人確認書類

    受け取るもの: 死亡届の受理証明書(後日申請で取得可能)、火葬許可証

    死亡診断書は保険金請求などに必要なため、提出前に10部以上コピーしておいてください。届出と同時に火葬許可証が交付されます。24時間受け付けています(休日・夜間は守衛室等で受理)

    根拠: 戸籍法 第86条、第87条

告別式4件
  1. 年金受給停止届の提出

    年金は亡くなった月の分で支給が終わりますが、自動では停止しません。届出が遅れて振り込まれた分は返還手続きが必要になり手間が増加するため、早めに届け出ます。未支給分の請求も同時に行うと効率的です。

    窓口: 年金事務所 または 市区町村役場(国民年金の場合) / 法的期限: ご逝去日から10日以内

    必要なもの: 故人の年金証書、死亡を証明する書類(戸籍抄本または死亡診断書のコピー)、届出人の本人確認書類

    届出が遅れて過払いが発生すると返還を請求されます。国民年金は14日以内、厚生年金は10日以内が期限です。未支給年金(亡くなった月の分まで)の請求も同時に行えます

    根拠: 国民年金法 第105条、厚生年金保険法 第98条

  2. 未支給年金の請求

    年金は亡くなった月の分まで支給されるため、受給していない分(未支給年金)があることがほとんどです。これは生計を同じくしていた遺族が請求でき、請求しないと支払われません。年金受給停止の届出と同時に手続きするのが一般的です。

    窓口: 年金事務所 または 市区町村役場(国民年金の場合) / ご逝去日から14日以内が目安

    必要なもの: 未支給年金請求書、故人の年金証書、故人と請求者の関係を確認できる戸籍謄本、故人と生計を同じくしていたことの証明書類、請求者の振込先口座情報

    受け取るもの: 未支給年金(故人の最後の年金支給分)

    年金は死亡月分まで受給権があります。生計を同じくしていた遺族(配偶者→子→父母→孫→祖父母→兄弟姉妹の順)が請求できます。年金受給停止届と同時に手続きすると効率的です。請求期限は5年です

    根拠: 国民年金法 第19条(未支給年金)、厚生年金保険法 第37条

  3. 世帯主変更届の提出

    故人が世帯主で、ほかの世帯員に15歳以上の方が2人以上いる場合に、新しい世帯主を決定して届け出ます。国民健康保険や公共料金など、世帯主名義になっているものの変更の起点です。

    窓口: 故人の住所地の市区町村役場 / 法的期限: ご逝去日から14日以内

    必要なもの: 届出人の本人確認書類、届出人の印鑑、国民健康保険の資格確認書(加入者で持っている場合)

    故人が世帯主だった場合の手続きです。ほかの世帯員に15歳以上の人が2人以上いる場合に届出が必要です。1人だけなら、その人が自動的に世帯主になるため届出は不要です

    根拠: 住民基本台帳法 第25条

  4. 健康保険の資格喪失届・資格確認書の返却

    故人の健康保険の資格を終了させる届出です。故人の被扶養者だった家族は同時に保険の資格を失うため、国民健康保険に加入するか、他の家族の被扶養者になるかして、新たに保険に加入する必要があります。葬祭費・埋葬料の申請も同じ窓口で同時に行うと効率的です。

    窓口: 国民健康保険: 市区町村役場/社会保険: 勤務先が手続き/後期高齢者医療: 市区町村役場 / 法的期限: ご逝去日から14日以内

    必要なもの: 故人の資格確認書(持っていた場合)、死亡を証明する書類、届出人の本人確認書類

    受け取るもの: 葬祭費(国保・後期高齢者)または埋葬料(社保)の支給申請書

    資格喪失届と同時に、葬祭費(国保: 3〜7万円)または埋葬料(社保: 5万円)も忘れずに申請してください。扶養家族は、新たな健康保険への加入手続きが必要です

    根拠: 国民健康保険法 第9条、健康保険法 第48条

相続開始9件
  1. 公共料金の名義変更・解約

    電気・ガス・水道の契約を、引き続き居住する家族への名義変更または解約に切り替えます。故人の口座が凍結されると引き落としが停止し、督促や供給停止の原因になりかねないため、支払い方法の変更も含めて早めに連絡するのが安全です。

    窓口: 各事業者(電気・ガス・水道・電話・インターネット)のWebサイトまたは電話 / ご逝去日から30日以内が目安

    必要なもの: 故人の契約者番号(検針票・請求書等に記載)、届出人の本人確認書類

    口座振替の場合、故人の口座が凍結されると引き落としが停止するため、早めに名義を変更してください。同居家族が引き続き使用する場合は名義変更、空き家になる場合は解約です

  2. 名寄帳(固定資産課税台帳)の確認該当する場合

    故人名義の不動産を市区町村ごとに一覧できる台帳(名寄帳)を取り寄せ、相続財産から漏れる不動産がないか確認します。納税通知書に記載されない共有地や私道が判明することもあり、後から発覚すると遺産分割や登記の再実施が必要になりかねません。

    窓口: 故人が不動産を所有していた市区町村の税務課 / ご逝去日から45日以内が目安

    必要なもの: 請求者の本人確認書類、故人との関係を確認できる戸籍謄本、故人の死亡が記載された戸籍謄本

    受け取るもの: 名寄帳の写し(故人名義の不動産一覧)

    故人名義の不動産を漏れなく把握するために大切な手続きです。課税対象外の不動産(私道・墓地等)は名寄帳に記載されない場合があるため、登記情報もあわせて確認してください。複数の市区町村に不動産がある場合は、自治体ごとに請求が必要です

    根拠: 地方税法 第382条の3(固定資産課税台帳の閲覧)

  3. 税理士への相談・依頼該当する場合

    相続税がかかりそうな場合の専門家の選定です。小規模宅地等の特例や配偶者の税額軽減は要件と手続きが複雑で、適用できたはずの節税額が報酬を上回ることも多いため、申告期限から逆算して早めに依頼するのが安全です。

    窓口: 税理士事務所(相続専門の事務所が望ましい) / ご逝去日から60日以内が目安

    必要なもの: 故人の財産の概要メモ(不動産・預貯金・有価証券・保険等)、故人の固定資産税納税通知書、故人の確定申告書(直近のもの)、相続人の情報(人数・続柄)

    相続税の申告が必要な場合、早めに税理士に相談することで小規模宅地等の特例や配偶者の税額軽減の適用漏れを防止できます。税理士費用は遺産総額の0.5〜1%が目安ですが、特例適用による節税効果が報酬を上回ることが多いです。申告期限(10ヶ月)から逆算して、余裕を持って依頼してください

  4. 相続人の確定(戸籍謄本の収集)

    誰が相続人かを戸籍で証明する作業で、銀行・登記・税務などあらゆる相続手続きの土台になります。故人の出生から死亡まで連続した戸籍が必要で、前婚の子など知らなかった相続人がいないかもここで確定します。時間がかかるため最初に着手してください。

    窓口: 故人の本籍地の市区町村役場(郵送請求も可) / ご逝去日から60日以内が目安

    必要なもの: 請求者の本人確認書類、故人との関係を確認できる戸籍謄本、定額小為替(郵送の場合)

    受け取るもの: 故人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本一式

    故人の出生から死亡までの全ての戸籍(除籍・改製原戸籍を含む)が必要です。転籍や婚姻で本籍地が変更されている場合、複数の自治体から取り寄せる必要があり、1〜2ヶ月かかることもあります。令和6年3月からの広域交付制度で、本人・配偶者・直系尊属/卑属の戸籍は最寄りの役所でも取得できるようになりました(兄弟姉妹の戸籍は対象外。郵送・代理は不可で、顔写真付きの本人確認書類を持って本人が窓口へ行きます)

    根拠: 戸籍法 第10条

  5. 遺言書の検認該当する場合

    自宅などで発見された自筆の遺言書は、家庭裁判所で開封・確認(検認)を受ける必要があります。勝手に開封・執行すると過料の対象になり得ます。公正証書遺言と法務局保管の自筆遺言は検認不要で、すぐに手続きに利用できます。

    窓口: 故人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所 / ご逝去日から30日以内が目安

    必要なもの: 遺言書の原本、故人の出生から死亡までの戸籍謄本一式、相続人全員の戸籍謄本、収入印紙800円、連絡用の郵便切手

    受け取るもの: 検認済証明書(遺言書に検認済の印が押される)

    自筆証書遺言の場合に必要です(法務局の保管制度を利用した場合は不要)。公正証書遺言は検認不要です。検認なしで遺言を執行すると、5万円以下の過料の対象になります。申立てから検認まで1〜2ヶ月かかります

    根拠: 民法 第1004条

  6. 生命保険契約照会制度の利用該当する場合

    故人がどの生命保険会社と契約していたか不明なときに、生命保険協会が加盟各社へ一括して照会してくれる制度です。保険金は請求しないと支払われないため、契約の心当たりが少しでもあれば利用する価値があります。

    窓口: 生命保険協会(オンラインまたは郵送) / ご逝去日から30日以内が目安

    必要なもの: 照会申請書、故人の死亡診断書のコピー、申請者の本人確認書類、故人との関係を確認できる戸籍謄本

    受け取るもの: 照会結果通知書(故人が加入していた生命保険会社名の一覧)

    故人がどの保険会社と契約していたか不明な場合に利用します。生命保険協会が会員各社に一括して照会し、契約の有無を回答します。契約内容の詳細は、各社に別途問い合わせが必要です

  7. 生命保険金の請求該当する場合

    死亡保険金は受取人が請求して初めて支払われます。受取人固有の財産のため、原則として遺産分割の前に受領することができ、当面の生活費や納税資金に充てられます。

    窓口: 各生命保険会社のコールセンターまたは営業担当者 / 法的期限: ご逝去日から1095日以内

    必要なもの: 保険証券、死亡診断書のコピー、受取人の本人確認書類、受取人の戸籍謄本、故人の住民票除票、保険会社所定の請求書

    受け取るもの: 死亡保険金(受取人の口座に振込)

    受取人が指定されている保険金は受取人固有の財産であり、原則として遺産分割の対象外です。請求から通常5〜10営業日で振り込まれます。契約が不明な場合は、生命保険協会の「生命保険契約照会制度」で確認できます

    根拠: 保険法 第95条

  8. 遺族年金の請求

    遺族の生活を支える公的年金です。故人の年金加入状況と遺族の構成によって、遺族基礎年金・遺族厚生年金のどちらが(または両方が)受給できるかが異なります。請求しないと支払われず時効もあるため、受給できるかどうかを年金事務所で早めに確認してください。

    窓口: 年金事務所 または 市区町村役場(国民年金の場合) / ご逝去日から60日以内が目安

    必要なもの: 年金請求書、故人の年金手帳または年金証書、故人の戸籍謄本(死亡が記載されたもの)、請求者の戸籍謄本、世帯全員の住民票、請求者の所得証明書、死亡診断書のコピー、請求者の振込先口座情報

    受け取るもの: 遺族基礎年金・遺族厚生年金の支給決定通知書

    遺族基礎年金は、子のある配偶者または子が対象です。遺族厚生年金は、故人が厚生年金に加入していた場合に支給されます。5年を過ぎると時効で受給できなくなるため、早めに請求してください。受給額は年金事務所で試算してもらえます

    根拠: 国民年金法 第37条、厚生年金保険法 第58条

  9. クレジットカードの解約

    故人のカードは相続人からの連絡で解約します。年会費や紐づくサブスクの引き落としを停止するため早めの連絡が肝心です。未払い残高は相続の対象になるため、相続放棄を検討している場合は安易に支払わず、先に専門家へ相談してください。

    窓口: 各クレジットカード会社のコールセンター / ご逝去日から30日以内が目安

    必要なもの: 故人のカード番号(不明な場合は氏名・生年月日で照会可能な場合あり)、届出人の本人確認書類

    年会費の引き落としを停止するため、早めに連絡してください。未払い残高がある場合は相続債務となります。ETCカード・家族カードも同時に解約してください

相続放棄判断1件
  1. 相続放棄の申述(必要な場合)該当する場合

    借金などマイナスの財産が多いときに、相続人としての立場ごと手放す家庭裁判所の手続きです。期限内に何もしないと借金も含めて相続したことになります。遺産に手を付ける(預金の払い出しなどの処分)と放棄できなくなる場合があるため、迷っている間は財産に触らないでください。

    窓口: 故人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所 / 法的期限: ご逝去日から90日以内

    必要なもの: 相続放棄申述書、故人の住民票除票または戸籍附票、故人の死亡が記載された戸籍謄本、申述人の戸籍謄本、収入印紙800円、連絡用の郵便切手

    受け取るもの: 相続放棄申述受理通知書(受理後に送付される)、相続放棄申述受理証明書(申請で取得可能)

    相続の開始を知った日から3ヶ月以内に申述しなければ単純承認とみなされ、借金も引き継ぎます。負債が資産を上回る場合は、早急に検討してください。限定承認(プラスの財産の範囲で負債を引き継ぐ)もあります

    根拠: 民法 第915条、第938条

準確定申告1件
  1. 準確定申告

    故人の最後の年の所得税の申告を、相続人が代わって行う手続きです。自営業や不動産収入があった方などが対象で、還付になるケースもあります。対象かどうかの判断も含め、期限が短いため早めに確認してください。

    窓口: 故人の住所地を管轄する税務署 / 法的期限: ご逝去日から120日以内

    必要なもの: 確定申告書(準確定申告用の付表を添付)、故人の源泉徴収票、故人の医療費の領収書(医療費控除を受ける場合)、相続人全員の連署(または委任状)、故人の死亡が記載された戸籍謄本

    故人がその年に所得を得ていた場合(自営業者・年金受給者・給与所得者で確定申告が必要だった方等)に必要です。死亡日から4ヶ月以内に相続人が申告・納付します。還付になる場合もあるので、確認してください

    根拠: 所得税法 第124条、第125条

遺産分割4件
  1. 遺産分割協議該当する場合

    遺言書がない場合に、誰が何を相続するかを相続人全員で決定する話し合いです。全員の合意と実印・印鑑証明を備えた遺産分割協議書が、銀行・不動産・車などあらゆる名義変更の根拠書類になります。一人でも欠けると無効のため、相続人の確定が先です。

    窓口: 相続人全員で協議(場所の指定なし) / ご逝去日から240日以内が目安

    必要なもの: 故人の出生から死亡までの戸籍謄本一式、相続人全員の戸籍謄本、相続人全員の印鑑証明書、財産目録(不動産・預貯金・有価証券等の一覧)、不動産の登記事項証明書、固定資産評価証明書

    受け取るもの: 遺産分割協議書(相続人全員が実印で署名・捺印)

    遺言書がない場合に必要な手続きです。相続人全員の合意が必要で、1人でも欠けると無効です。相続税の申告期限(10ヶ月)までに完了させるのが理想です。協議が成立しない場合は、家庭裁判所の調停・審判に進みます

    根拠: 民法 第907条

  2. 相続財産の評価(不動産・預貯金・有価証券等)該当する場合

    相続税の計算や遺産分割の前提として、亡くなった日時点の財産の価値を決定する作業です。不動産や株式には独自の評価ルールがあり、評価しだいで税額が大きく異なります。名義は故人でなくても実質的に故人の財産だった預金(名義預金)の扱いには特に注意してください。

    窓口: 税理士事務所・法務局・各金融機関 / ご逝去日から150日以内が目安

    必要なもの: 不動産の登記事項証明書、固定資産評価証明書、路線価図(国税庁Webサイト)、預貯金の残高証明書(死亡日時点)、有価証券の評価明細書、生命保険金の支払通知書、退職手当金の支給明細、ゴルフ会員権・美術品等の評価資料

    受け取るもの: 財産目録・財産評価明細書

    死亡日時点の時価で評価します。不動産は路線価方式(市街地)または倍率方式(郊外)で評価します。預貯金は、死亡日の残高証明書を各金融機関に請求します。上場株式は、死亡日・月平均・前月平均・前々月平均のうち最も低い価格です。名義預金(実質的に故人の財産)の見落としに注意してください

    根拠: 相続税法 第22条(評価の原則)

  3. 相続税の申告・納付該当する場合

    遺産総額が基礎控除を超える場合に必要な申告です。特例を利用して税額がゼロになる場合でも、申告自体は必要なケースがあります。期限に遅れると特例が利用できなくなったり加算税がかかるため、申告が必要かどうかの判断を早めに行ってください。

    窓口: 故人の住所地を管轄する税務署 / 法的期限: ご逝去日から300日以内

    必要なもの: 相続税の申告書、故人の出生から死亡までの戸籍謄本一式、遺産分割協議書のコピー(または遺言書のコピー)、相続人全員の印鑑証明書、不動産の登記事項証明書、固定資産評価証明書、預貯金の残高証明書(死亡日時点)、有価証券の評価明細書、生命保険金の支払通知書、葬儀費用の領収書

    相続税の申告が必要かどうかは、遺産総額や各種特例の適用により異なります。期限内の対応が重要ですので、早めに税理士にご相談ください

    根拠: 相続税法 第27条

  4. 相続税の納付該当する場合

    相続税は申告期限までに金銭一括納付が原則です。遺産の大半が不動産で納税資金が不足する事態はよくあるため、資金の確保は遺産分割の設計段階から考えておく必要があります。どうしても難しい場合の延納・物納の申請も、申告期限内に行います。

    窓口: 税務署・金融機関の窓口・e-Tax / 法的期限: ご逝去日から300日以内

    必要なもの: 納付書(税務署で入手または税理士が作成)

    受け取るもの: 納付済通知書(領収証書)

    申告期限と納付期限は同じです(死亡を知った日の翌日から10ヶ月以内)。金銭での一括納付が原則です。一括納付が困難な場合は延納(年賦払い、最長20年、利子税あり。相続税法第38条)、延納でも困難な場合は物納(不動産等で納付。第41条)を申請できます。延納・物納の申請も申告期限内に行う必要があります

    根拠: 相続税法 第33条(納付)

相続登記2件
  1. 不動産の相続登記該当する場合

    故人名義の不動産を相続人名義に変更する登記で、法律上の義務です。放置すると過料の対象になるほか、売却も担保設定もできず、次の相続が発生するとさらに手続きが難しくなります。

    窓口: 不動産の所在地を管轄する法務局 / 法的期限: ご逝去日から1095日以内

    必要なもの: 登記申請書、故人の出生から死亡までの戸籍謄本一式、相続人全員の戸籍謄本、遺産分割協議書(または遺言書)、相続人全員の印鑑証明書、不動産を取得する人の住民票、固定資産評価証明書、収入印紙(登録免許税: 固定資産税評価額の0.4%)

    受け取るもの: 登記識別情報通知(新しい権利証に相当)

    2024年4月1日から相続登記が義務化され、相続を知った日から3年以内に登記しないと、10万円以下の過料の対象になります。それ以前の相続も対象です(2027年3月末までに登記が必要)。相続人申告登記(簡易版)をすれば、ひとまず登記の義務を果たしたことになります

    根拠: 不動産登記法 第76条の2(2024年4月1日施行の改正法で義務化)

  2. 相続人申告登記(簡易版の相続登記)該当する場合

    遺産分割の話し合いが長引いて正式な相続登記ができないときに、「自分は相続人です」と法務局へ申し出ておく簡易手続きです。これで登記義務違反の過料は回避できますが、売却などはできないため、あくまで暫定措置です。

    窓口: 不動産の所在地を管轄する法務局 / 法的期限: ご逝去日から1095日以内

    必要なもの: 申出書、申出人の戸籍謄本、故人の死亡が記載された戸籍謄本

    受け取るもの: 登記完了証

    遺産分割が成立せず、正式な相続登記ができない場合の暫定措置です。自分が相続人であることを申し出るだけで、相続登記の義務を果たしたとみなされ、過料を回避できます。ただし不動産の売却・担保設定はできないため、最終的には正式な相続登記が必要です

    根拠: 不動産登記法 第76条の3(相続人である旨の申出等)

遺産分割完了3件
  1. 預貯金の解約・名義変更

    故人の口座は死亡の連絡で凍結され、遺産分割の完了を証明する書類一式を提出して初めて解約・払い戻しができます。当面の資金が必要な場合は、一定額まで単独で引き出せる仮払い制度が利用できます。金融機関ごとに書式が違うため、必要書類を先に確認してください。

    窓口: 各金融機関の窓口 / ご逝去日から330日以内が目安

    必要なもの: 故人の出生から死亡までの戸籍謄本一式、相続人全員の戸籍謄本、遺産分割協議書(または遺言書)、相続人全員の印鑑証明書、各金融機関所定の相続届出書、預金通帳・証書・キャッシュカード、届出人の本人確認書類

    受け取るもの: 払戻金(振込または小切手)

    金融機関に死亡の連絡をすると口座が凍結されます。凍結後は遺産分割協議完了まで原則引き出しできません(2019年から仮払い制度あり: 預金額×1/3×法定相続分、1金融機関150万円まで)。各金融機関で書式や手続きが異なるため、事前に必要書類を確認してください

    根拠: 民法 第896条

  2. 自動車の名義変更(移転登録)該当する場合

    故人名義の車を相続人名義へ変更する手続きです。名義がそのままだと売却も廃車もできず、保険の手続きにも支障が生じます。誰が車を相続するかを決定したうえで、運輸支局で手続きします。車の保管場所が変更になるときは、先に車庫証明を取得します。

    窓口: 新所有者の住所地を管轄する運輸支局(陸運局) / 法的期限: 遺産分割(所有者確定)から15日以内(道路運送車両法 第13条)

    必要なもの: 移転登録申請書(OCRシート第1号様式)、故人の戸籍謄本(除籍謄本)、相続人全員の戸籍謄本、遺産分割協議書(車を取得する人を記載)、新所有者の印鑑証明書、新所有者の車庫証明書(車の保管場所が変更になる場合)、車検証、自動車税申告書

    受け取るもの: 新しい車検証

    車庫証明が必要なのは、車を使用する本拠(車の保管場所)の位置が変更になる場合です(車庫法第4条)。故人と同居していて同じ場所で継続して保管するなら必要ありません。軽自動車の場合は軽自動車検査協会で手続き。相続人が1人の場合は遺産分割協議書の代わりに戸籍謄本で手続き可能

    根拠: 道路運送車両法 第13条

  3. 有価証券(株式・投資信託等)の名義変更

    故人の株式・投資信託を相続人の証券口座へ移管する手続きです。相続人側に口座がなければ開設から必要になるため時間がかかります。名義変更をしないと売却できず、単元未満株などの細かな資産の見落としにも注意してください。

    窓口: 各証券会社の窓口または相続専用窓口 / ご逝去日から330日以内が目安

    必要なもの: 故人の出生から死亡までの戸籍謄本一式、相続人全員の戸籍謄本、遺産分割協議書(または遺言書)、相続人全員の印鑑証明書、新名義人の証券口座(なければ新規開設)、各証券会社所定の相続届出書

    受け取るもの: 名義変更完了通知

    相続人名義の証券口座が必要なため、口座を持っていない場合は先に開設してください。株式の場合、名義変更前でも配当金は相続人が受領できる場合があります

    根拠: 民法 第896条

相続のよくある質問

相続放棄とは?

相続放棄とは、故人の財産(プラスの財産もマイナスの財産も)を一切引き継がないことを家庭裁判所に申述する手続きです。相続の開始を知った日から3ヶ月以内に行う必要があります。一度受理されると原則撤回できません。借金が多い場合に有効ですが、プラスの財産(自宅など)も放棄することになるため慎重な判断が必要です。

根拠: 民法 第915条、第938条

限定承認とは?

限定承認とは、相続で得たプラスの財産の範囲内でのみ故人の負債を引き継ぐ方法です。相続の開始を知った日から3ヶ月以内に相続人全員で家庭裁判所に申述します。財産と借金のどちらが多いか不明な場合に有効ですが、相続人全員の同意が必要で手続きが複雑です。

根拠: 民法 第922条〜第937条

遺産分割協議とは?

遺産分割協議とは、遺言書がない場合(または遺言書に記載のない財産がある場合)に、相続人全員で遺産の分割方法を話し合って決定する手続きです。全員が合意した内容を「遺産分割協議書」に記載し、全員が実印で署名・捺印します。1人でも同意しないと成立せず、その場合は家庭裁判所での調停・審判に進みます。

根拠: 民法 第907条

法定相続分とは?

法定相続分とは、民法で定められた各相続人の取り分の割合です。配偶者と子の場合は、配偶者1/2・子1/2です(子が複数なら均等割り)。配偶者と親の場合は配偶者2/3・親1/3、配偶者と兄弟姉妹の場合は配偶者3/4・兄弟姉妹1/4です。ただし遺産分割協議で合意すれば法定相続分と異なる割合で分割することも可能です。

根拠: 民法 第900条

遺留分とは?

遺留分とは、一定の相続人に法律で保障された最低限の取り分です。遺言で他の人に全財産を遺贈するとされていても、遺留分権利者は遺留分に相当する金銭を請求できます(遺留分侵害額請求)。配偶者・子は法定相続分の1/2、直系尊属のみの場合は法定相続分の1/3が遺留分です。兄弟姉妹には遺留分はありません。請求期限は相続開始と侵害を知ってから1年です。

根拠: 民法 第1042条〜第1049条

基礎控除とは?

相続税の基礎控除額は「3,000万円 +(600万円 × 法定相続人の数)」です(相続税法第15条)。各種特例の適用可否や申告の要否は個別の事情により異なるため、税理士にご相談ください。

根拠: 相続税法 第15条

小規模宅地とは?

小規模宅地等の特例とは、故人の自宅の土地について、一定の要件を満たせば評価額を最大80%減額できる制度です(特定居住用宅地等の場合、330平方メートルまで)。配偶者は無条件で適用できます。同居していた子なども要件を満たせば適用できます。この特例を利用するには相続税の申告が必要です。適用要件の詳細は税理士にご相談ください。

根拠: 租税特別措置法 第69条の4

準確定申告とは?

準確定申告とは、亡くなった人のその年の1月1日から死亡日までの所得について、相続人が代わりに行う確定申告です。死亡日から4ヶ月以内に申告・納付する必要があります。故人が自営業者、年金受給者、不動産収入があった場合、医療費が多額だった場合などに必要になります。還付金がある場合は相続人が受領できます。

根拠: 所得税法 第124条、第125条

戸籍謄本とは?

相続手続きでは故人の「出生から死亡までの連続した戸籍謄本一式」が必要です。これには現在の戸籍謄本(除籍謄本)だけでなく、改製原戸籍(法改正時の古い戸籍)や転籍前の戸籍も含みます。令和6年(2024年)3月から戸籍の広域交付制度が開始され、本人・配偶者・直系尊属/卑属の戸籍は最寄りの市区町村窓口でも取得できるようになりました(兄弟姉妹の戸籍は対象外)。手数料は1通450〜750円です。

根拠: 戸籍法 第10条

相続登記とは?

2024年4月1日から相続登記が義務化されました。相続で不動産を取得したことを知った日から3年以内に登記しないと、正当な理由がない場合10万円以下の過料が科される可能性があります。2024年4月1日より前に相続した不動産も対象で、2027年3月31日までに登記する必要があります。すぐに遺産分割が成立しない場合は、「相続人申告登記」をすれば、ひとまず登記の義務を果たしたことになります。

根拠: 不動産登記法 第76条の2、第164条

関連情報

このページは制度の一般的な情報をまとめたものです。個別の判断が必要な場合は、弁護士・税理士・社会保険労務士など各分野の専門家にご相談ください。手続き情報は e-Gov 法令検索・各省庁の公式サイトに基づいて作成し、法令に基づく手続きには根拠条文を併記しています。