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譲渡損失の損益通算・繰越控除とは

不動産売却

譲渡損失の損益通算・繰越控除とは

譲渡損失の損益通算・繰越控除とは、マイホーム(居住用財産)を売却して損失が出た場合に、その損失を給与所得など他の所得と相殺(損益通算)し、控除しきれない損失を翌年以降3年間繰り越せる制度です。租税特別措置法第41条の5(買換えの場合)および第41条の5の2(買換えなしの場合)に定められています。確定申告が必要で、適用されると所得税・住民税が大幅に軽減される可能性があります。所有期間5年超の居住用財産であることが共通の要件です。

この手続きが必要な人

対象
マイホーム(居住用財産)を売却して損失が出た人
対象外
投資用物件・別荘等の売却損(この特例は居住用財産のみ対象)
注意
所有期間5年超が要件。買換えの有無で適用条件が異なる

手続きの流れ

ステップ1: 適用要件を確認する

2つの特例があり、適用要件が異なる。(1)買換えの場合(措法41条の5):新居の住宅ローンが10年以上あること。(2)買換えなしの場合(措法41条の5の2):売却物件のローン残高が売却額を超えていること(オーバーローン)。いずれも所有期間5年超・居住用財産であることが要件。

ステップ2: 必要書類を準備する

確定申告書、居住用財産の譲渡損失の金額の明細書、売買契約書の写し(売却時・購入時)、登記事項証明書、住宅ローンの残高証明書(該当する場合)を用意する。

ステップ3: 確定申告を行う

売却した年の翌年2月16日〜3月15日に確定申告を行う。損益通算により源泉徴収された所得税が還付される。控除しきれない損失は翌年以降3年間繰り越せるが、繰越年度も毎年確定申告が必要。e-Tax、郵送、税務署窓口で提出可能。

必要書類・届出先

届出先: 住所地を管轄する税務署 または e-Tax
必要書類: 確定申告書、居住用財産の譲渡損失の金額の明細書、売買契約書の写し(売却時・購入時)、登記事項証明書、住宅ローンの残高証明書(該当する場合)
受け取るもの: 所得税の還付(給与所得等との損益通算による)
費用: 税理士に依頼する場合10〜20万円程度
申告期限: 売却した年の翌年2月16日〜3月15日
法的根拠: 租税特別措置法 第41条の5・第41条の5の2

よくある失敗・注意点

この特例は「確定申告をしなければ適用されない」点に注意してください。売却損が出ても確定申告しなければ、給与から源泉徴収された所得税は還付されません。例えば年収600万円で譲渡損失が1,000万円の場合、初年度に600万円と損益通算して所得税・住民税の大部分が還付され、残り400万円は翌年に繰り越せます。また、繰越控除を受ける年度も毎年確定申告が必要です(年末調整だけでは適用されない)。買換えなしの場合は「オーバーローン」が要件なので、ローンを完済済みの場合は適用できません。

よくある質問

Q. 買換えの場合と買換えなしの場合でどちらが有利ですか?

買換えの場合(措法41条の5)は損益通算の対象となる損失額に上限がなく、新居で住宅ローン控除との併用も可能です。買換えなしの場合(措法41条の5の2)は損失額が「ローン残高 – 売却額」に限定されます。新居を購入する予定がある場合は、買換えの特例の方が有利になるケースが多いです。

Q. 繰越控除を受ける間も毎年申告が必要ですか?

はい。損失を繰り越す各年度について確定申告が必要です。1年でも申告を忘れると、その年以降の繰越控除が受けられなくなります。会社員で年末調整のみの方も、繰越期間中は毎年確定申告を行ってください。

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