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年金は老後の生活を支える重要な収入源ですが、請求手続きのミスや制度の理解不足で損をしている方が少なくありません。「請求書を出し忘れて数ヶ月分もらい損ねた」「繰下げにしたが、病気で早く亡くなり結局損をした」という声は珍しくありません。
在職老齢年金の仕組みを知らずに働き続け、年金の一部が停止されて手取りが想定より大幅に少なかった、というケースも多発しています。
この記事では、年金受給に関するよくあるトラブルとその対策を解説します。
年金請求書を出し忘れた

65歳を過ぎたのに年金がまだ振り込まれていません。

年金は裁定請求をしないと支給されません。65歳の誕生日の3ヶ月前に届く「年金請求書(ターンアラウンド)」を年金事務所に提出する必要があります。届いていない場合は年金事務所に問い合わせてください。なお、請求が遅れても時効(5年)にかかっていなければ遡って受け取れます(国民年金法第102条)。ただし5年を超えた分は消滅します。
繰下げにしたが早く亡くなった

70歳まで繰下げたのに68歳で重い病気が見つかりました。繰下げは取り消せますか?

繰下げ待機中(まだ受給を開始していない場合)であれば、65歳に遡って一括受給に切り替えることが可能です。ただし2023年4月以降は「5年前みなし繰下げ」制度が適用され、70歳以降に請求した場合は5年前の時点で繰下げ申出があったものとみなされます。すでに繰下げ受給を開始した後は取り消せません。繰下げの損益分岐点は約12年が目安です。
在職老齢年金で年金が減額された

65歳以降も働いていたら、年金が一部カットされていました。

在職老齢年金制度では、月収(賞与含む)と年金月額の合計が50万円を超えると、超えた分の半額が年金から停止されます(厚生年金保険法第46条)。2024年度の基準額は50万円です。なお、停止されるのは厚生年金(報酬比例部分)のみで、基礎年金(国民年金部分)は停止されません。事前に年金事務所の「年金見込額試算」で確認することをお勧めします。
加給年金の対象だと知らなかった

配偶者がいるのに加給年金を受け取っていませんでした。

厚生年金に20年以上加入していた方が65歳になった時点で、65歳未満の配偶者がいれば加給年金(年額約40万円)が加算されます。ただし自動的に加算されるわけではなく、裁定請求時に配偶者の情報を正しく記載する必要があります。請求漏れの場合、遡って受給できますが時効は5年です。
確定申告が必要だと知らなかった

年金をもらい始めたら確定申告が必要と言われました。

年金収入が400万円以下で、かつ年金以外の所得が20万円以下の場合は確定申告不要です(確定申告不要制度)。ただし、2カ所以上から年金を受給している場合や、医療費控除・生命保険料控除などで税金を取り戻したい場合は申告が必要です。また、住民税の申告は別途必要になるケースがあります。
事前にできる予防策
まとめ
年金受給開始の手続きでは、制度への理解不足や手続きの遅れがトラブルの主な原因です。事前に正しい知識を身につけ、期限を守って手続きを進めることが最善の予防策になります。
1. 年金は自動支給ではありません。65歳の3ヶ月前に届く請求書を必ず提出してください。
2. 繰下げ受給は月0.7%増額ですが、損益分岐点は約12年。健康状態と家計を考慮して判断しましょう。
3. 在職老齢年金は月収+年金月額が50万円超で一部停止。事前に年金見込額を試算しておきましょう。


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