社会保険の適用事業所全喪届とは
社会保険の適用事業所全喪届は、会社の廃止に伴って健康保険・厚生年金の適用事業所ではなくなったことを年金事務所へ届け出る手続きです。期限は事業廃止日から5日以内とされ、全従業員・役員の資格喪失届と保険証の回収・返却もセットで行います。
この手続きの基本情報
実務の順番——登記事項証明書が取れてから
全喪届には解散の分かる登記事項証明書などを添付しますが、これは解散登記が完了しないと取得できません。期限は「廃止から5日以内」とされつつ、実務では登記完了後に速やかに提出する扱いになるため、段取りに迷ったら管轄の年金事務所に先に電話で確認しておくとスムーズです。あわせて全員分(役員含む)の被保険者資格喪失届を提出し、健康保険証を全員から回収して返却します。保険証の回収漏れは手続きが完了しない原因の定番なので、退職日までに回収する段取りを組んでください。
役員・従業員のその後——国保・国民年金への切替え
全喪届が受理されると、役員も従業員も会社の健康保険・厚生年金から外れ、各自が国民健康保険・国民年金へ切り替えるか、家族の扶養や再就職先の社会保険に入ることになります。切替えは各自が市区町村で行いますが(原則14日以内)、その際に資格喪失の証明が必要になるため、資格喪失届の処理後に発行される資格喪失確認通知書や、会社発行の資格喪失証明書を全員に渡せるよう準備しておくと親切です。経営者自身も同じ立場になることを忘れずに、自分の切替えまで段取りに含めてください。
よくある質問
Q. 全喪届を出し忘れるとどうなりますか?
事業所が存続している扱いのまま保険料の請求が続き、督促の対象になります。実態がないのに保険料債務だけが積み上がる事態を避けるため、解散登記が済んだら速やかに提出してください。
Q. 従業員が再就職するまでの保険はどうなりますか?
退職日の翌日から新しい勤務先の保険に入るまでは、国民健康保険と国民年金に各自で加入します(元の健康保険の任意継続を選べる場合もあります)。切替えに必要な資格喪失の証明を会社側が速やかに用意することが、従業員の空白期間を防ぎます。

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