離婚協議書・公正証書の作成とは
離婚協議書とは、離婚に伴う取り決め(養育費・財産分与・慰謝料・年金分割・面会交流など)を書面にまとめたものです。さらにこれを公証役場で「公正証書」にしておくと、養育費の不払い時に裁判を経ずに強制執行(給与差押え等)が可能になります。協議離婚の場合、口約束だけで離婚届を出してしまうと、後から「言った・言わない」のトラブルになりがちです。特に子どもがいる場合は、養育費の金額・支払期間・支払方法を公正証書に残しておくことが将来の安心につながります。法的根拠は民法第763条(協議離婚)および公証人法です。
この手続きが必要な人
協議離婚で養育費・財産分与・慰謝料などの取り決めがある人
調停離婚・裁判離婚の場合(調停調書・判決が公正証書と同等の効力を持つ)
子どもがいない場合でも、財産分与や慰謝料の合意があれば公正証書にしておくと安心
手続きの流れ
ステップ1: 取り決める内容を整理する
養育費(金額・支払期間・支払方法)、財産分与(預貯金・不動産・車・保険等の分け方)、慰謝料、年金分割、面会交流の条件を一つずつ整理する。養育費は裁判所HPの「養育費算定表」が目安になる。
ステップ2: 離婚協議書を作成する
合意内容を書面にまとめる。自分で作成することも可能だが、弁護士や行政書士に依頼すると条項の抜け漏れを防げる。特に不動産の財産分与がある場合は、登記に必要な記載事項を専門家に確認するのが望ましい。
ステップ3: 公証役場で公正証書にする
最寄りの公証役場に予約し、夫婦双方(または代理人)が出向いて公正証書を作成する。「強制執行認諾文言」を入れておくと、養育費の不払い時に裁判なしで差押えが可能になる。作成費用は合意金額により約3万〜10万円。所要時間は1〜2時間程度。
よくある質問
Q. 離婚協議書と公正証書の違いは何ですか?
離婚協議書は当事者間で作成する私文書で、法的効力はありますが強制執行力はありません。不払いがあった場合は裁判を起こす必要があります。一方、公正証書は公証人が作成する公文書で、強制執行認諾文言を入れておけば裁判なしで給与差押え等が可能です。費用はかかりますが、養育費がある場合は公正証書にしておくことを強く推奨します(公証人法、民事執行法第22条第5号)。
Q. 公正証書の作成費用はいくらですか?
公正証書の手数料は合意内容の金額に応じて定められています。例えば養育費の総額が500万円以下なら11,000円、1,000万円以下なら17,000円です。財産分与も含めると合計で3万〜10万円程度になるのが一般的です。弁護士に協議書作成から依頼する場合は別途10万〜30万円程度の費用がかかります。
離婚に関連するすべての手続きは「離婚の手続き完全ガイド」で時系列順に解説しています。トラブルを避けるためのポイントは「離婚トラブル対策」も参考にしてください。


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