てつづきナビ コラム

生活保護の扶養照会は「要件」ではない|家族が援助できなくても受給可・DVは照会なし

扶養義務者への照会とは

扶養義務者への照会は、福祉事務所が親・子・きょうだい等に「援助できますか」と書面で問い合わせる手続きです。ここには誤解が非常に多いのですが、扶養は保護の「要件」ではなく「優先」事項——つまり、家族が援助できなくても、照会に家族が応じなくても、保護は受けられます。

この手続きの基本情報

届出先福祉事務所が実施(申請者の対応は不要)
費用無料

ポイント

福祉事務所から扶養義務者(配偶者・親・子・兄弟姉妹等)に対して、援助の可否を書面で照会します。扶養義務者の援助は保護の「要件」ではなく「優先」事項であり、扶養義務者が援助できなくても保護は受けられます。DV被害者や虐待を受けた方の場合は、加害者への照会を行わない配慮があります。申請時に事情を伝えてください

照会の実際——「家族に知られるのが嫌で申請できない」への答え

照会は書面で、援助の可否や仕送りの可能性を尋ねる内容です。回答がなくても、援助を断られても、それだけで保護が却下されることはありません。実際、扶養照会から実際の援助につながる例はごく一部です。一方で「親族に知られたくない」という理由で申請をためらう人が多いのも事実です。近年は運用が見直され、長年音信不通、関係が著しく悪い、相手が高齢・病気・生活に余裕がないなどの場合には照会を行わない・省略する取り扱いが広がっています。事情がある場合は、申請時に具体的に伝えてください。

DV・虐待のケースは照会されない——必ず事情を伝える

DV被害者や虐待を受けてきた方については、加害者側への照会を行わない配慮が明確に定められています。住所が知られる危険がある場合は、その旨を最初に伝えることで、照会の停止だけでなく住民票の閲覧制限などの安全策にもつながります。「照会されたら困る事情」は我慢して黙っているのが最も危険です。窓口で言いづらければ、メモにして渡す、支援団体に同行してもらうという方法もあります。照会への不安だけで申請を諦めるのは、制度の趣旨からしても本末転倒です。

よくある質問

Q. 扶養照会を拒否することはできますか?

照会を行うかどうかは福祉事務所の判断ですが、音信不通・関係断絶・DV等の事情があれば照会しない運用が認められています。「なぜ照会してほしくないか」を具体的に伝えることが、照会を避ける実際の方法です。

Q. 家族が「援助できない」と答えたらどうなりますか?

保護の判定にはそのまま「援助なし」として反映されるだけで、家族に義務の履行が強制されることは通常ありません。援助の申し出があった場合は、その分が収入として調整されます。

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