遺言執行者の指定とは
遺言執行者の指定とは、遺言書の中で、遺言の内容を実現するために必要な手続きを行う人(遺言執行者)を指名することです。遺言執行者がいれば、相続人全員の協力がなくても不動産の名義変更や預金の解約手続きを進められます。2019年の民法改正により、遺言執行者の権限が明確化されました。法的根拠は民法第1006条(指定)・第1012条(権利義務)です。
遺言執行者の主な役割
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手続きの流れ
ステップ1: 遺言執行者の候補を決める
相続人の中から選ぶか、利害関係のない弁護士・司法書士等の専門家を選ぶ。専門家に依頼する場合は事前に就任の同意を得ておく。
ステップ2: 遺言書の中で指定する
遺言書に「遺言執行者として○○(住所・氏名・生年月日)を指定する」と記載する。報酬を定める場合は金額または計算方法も記載する。
執行者がいないと何が滞るか——指定は「実行力」の担保
遺言書は書いただけでは実現せず、預金の解約、不動産の名義変更、株式の移管といった実務を誰かがやる必要があります。遺言執行者の指定がないと、これらの手続きに相続人全員の実印・印鑑証明が必要になる場面が増え、1人でも非協力的な相続人がいると止まります。執行者を指定しておけば、執行者が単独で手続きを進められ(2019年民法改正で権限が明確化)、遺言の内容に不満な相続人がいても実現が担保されます。相続人の1人を執行者にもできますが、利害の対立が予想されるなら、弁護士・司法書士など中立の専門家を指定するのが安全です(報酬は遺産額に応じて数十万円〜が目安・遺言に報酬の定めも書けます)。
よくある質問
Q. 遺言執行者の報酬はどのくらいですか?
弁護士の場合は遺産額の1〜3%(最低30万円程度)、信託銀行の場合は遺産額の1〜2%(最低100万円程度)が目安です。相続人を指定する場合は報酬を定めなければ無報酬です。
Q. 遺言執行者に指定されたら断れますか?
断れます。指定された人に就任の義務はなく、就任を辞退できます。だからこそ、指定する前に本人の内諾を得ておくことと、辞退・死亡に備えた予備の執行者を遺言に書いておくことが実務のコツです。
遺言書作成に関連するすべての手続きは「遺言書作成の完全ガイド」で解説しています。


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