てつづきナビ コラム

遺言の前に相続人を戸籍で確定する|広域交付で最寄り窓口OK・前婚の子や養子も相続人

遺言書作成

相続人の確定(法定相続人の調査)とは

相続人の確定とは、遺言書を作成する前に、出生から現在までの連続した戸籍謄本を取得し、法定相続人を正確に把握する作業のことです。認知した子や養子も法定相続人になるため、戸籍の記録を漏れなく確認する必要があります。法定相続人の範囲を正確に把握することで、遺留分を侵害しない遺言書を作成できます。法的根拠は民法第886条〜第895条です。

この手続きが必要な人

必要
遺言書を作成する全ての人

マイナンバーカードがあれば広域交付で最寄りの市区町村から他の自治体の戸籍も取得可能

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手続きの流れ

ステップ1: 現在の戸籍謄本を取得する

本籍地の市区町村役場で戸籍謄本(全部事項証明書)を取得する。450円/通。

ステップ2: 出生まで遡る戸籍を取得する

婚姻・転籍等で本籍地が変わっている場合は、それぞれの役場から除籍謄本・改製原戸籍謄本を取得する(750円/通)。出生まで連続した戸籍が必要。

ステップ3: 相続関係説明図を作成する

法定相続人の一覧を図にまとめる。配偶者・子・直系尊属・兄弟姉妹の有無と関係を整理する。

必要書類・届出先

届出先: 市区町村役場
必要書類: 本人確認書類、戸籍謄本(出生から現在まで)、除籍謄本・改製原戸籍謄本(必要に応じて)
成果物: 法定相続人の一覧・相続関係説明図
費用: 戸籍謄本450円/通、除籍謄本・改製原戸籍750円/通
所要期間: 1〜2週間(本籍地が遠方の場合は郵送請求で時間がかかる)

よくある失敗・注意点

戸籍を出生まで遡るのを怠ると、認知した子や養子の存在を見落とすことがあります。見落としたまま遺言書を作成すると、遺留分を侵害するリスクが高まります。本籍地が異なる市区町村にある場合はそれぞれの役場に請求が必要ですが、マイナンバーカードがあれば広域交付制度を利用できます。

戸籍集めのコツ——広域交付でだいぶ楽になった

相続人の確定には、遺言者本人の出生から現在までの連続した戸籍が必要です。転籍や改製をたどると3〜5通以上になるのが普通で、従来は本籍地ごとに郵送請求する手間がありました。現在は戸籍の広域交付により、顔写真付き本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカード)を持って最寄りの市区町村窓口に行けば、本籍地が遠方でも出生からの戸籍を原則まとめて取得できます(コンピュータ化前の一部の戸籍などは対象外の場合があります)。取得した戸籍から、認知した子・前婚の子・養子を含めた法定相続人を洗い出します。ここに漏れがあると遺留分の計算が狂い、遺言全体の設計が崩れるため、戸籍は自分の記憶を過信せず必ず紙で確認してください。

よくある質問

Q. 法定相続人の順位はどうなっていますか?

配偶者は常に相続人です。第1順位は子(子が先に亡くなっている場合は孫が代襲相続)、第2順位は直系尊属(親)、第3順位は兄弟姉妹です。上の順位の相続人がいる場合、下の順位の人は相続人になりません。

Q. 前の結婚のことを家族が知りません。戸籍で分かってしまいますか?

相続人調査の戸籍には婚姻・離婚・子の記載が現れます。相続開始後に発覚して紛争になるより、遺言作成の段階で専門家に事情を伝え、遺留分を踏まえた設計と伝え方を相談しておくほうが、家族への影響を制御できます。

遺言書作成に関連するすべての手続きは「遺言書作成の完全ガイド」で解説しています。

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