信託の検討(家族信託等)とは
信託の検討とは、遺言書だけでは対応できない財産承継のニーズ(認知症対策、二次相続以降の承継先指定等)に対して、家族信託(民事信託)の活用を検討する手続きです。遺言では「自分の死後に誰に財産を渡すか」しか指定できませんが、信託なら「自分→配偶者→子」のように段階的な承継も可能です。法的根拠は信託法第3条・第90条・第91条です。
家族信託が特に有効なケース
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手続きの流れ
ステップ1: 専門家に相談する
家族信託に詳しい弁護士・司法書士に相談し、自分のケースに家族信託が必要かどうかを判断してもらう。
ステップ2: 信託契約書を設計する
委託者(財産を預ける人)・受託者(管理する人)・受益者(利益を受ける人)の関係と、信託財産の範囲・管理方法を決める。
ステップ3: 信託契約を締結する
公正証書で信託契約書を作成し、不動産がある場合は信託登記を行う。
遺言でできないことができる——ただし万人向けではない
家族信託が選ばれる理由は主に2つです。ひとつは認知症対策——本人の判断能力が低下すると預金も不動産も動かせなくなりますが、信託しておけば受託者(子など)が信託契約の範囲で管理・処分を続けられます。もうひとつは遺言では不可能な「二次相続以降の指定」——「自分→妻→長男」のように、次の次の承継先まで指定できます(受益者連続型)。一方で、設計・契約に専門家報酬を含め数十万円〜の費用がかかり、受託者の事務負担も続くため、預金と自宅だけのシンプルな資産状況なら遺言+任意後見で足りることも多いです。収益不動産がある・承継を2段階で決めたい・認知症リスクが高い——この3条件に当てはまるほど検討価値が上がります。
よくある質問
Q. 遺言と家族信託はどちらが優先されますか?
信託契約で管理されている財産は信託法に基づいて承継されるため、遺言の対象にはなりません。信託でカバーしない財産については遺言が適用されます。両方を作成し、相互に矛盾しないように設計する必要があります。
Q. 家族信託をすると遺言は不要になりますか?
なりません。信託した財産は信託契約で承継が決まりますが、信託していない財産(後から増えた預金など)には遺言が必要です。信託と遺言を併用して全財産をカバーするのが標準的な設計で、両方の整合は専門家に確認してください。
遺言書作成に関連するすべての手続きは「遺言書作成の完全ガイド」で解説しています。


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