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注文住宅の手続き完全ガイド|土地・設計契約・建築確認・補助金・完了検査・表題登記・入居後の税までを引渡し日から逆算して解説

家を建てる(注文住宅)の手続き(手続きガイド) 家を建てる(注文住宅)

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注文住宅は、建売住宅やマンションを買う場合と比べて手続きの数が多くなります。土地の契約、建築会社との設計契約と工事請負契約、着工前の建築確認、完成後の完了検査と建物の登記。建物がまだない段階から契約とお金の支払いが始まり、完成までに1年近くかかることも珍しくありません。

順番を間違えると取り返しがつかないものもあります。長期優良住宅などの認定と国の補助金は着工前の申請が前提で、確認済証が交付される前には着工できません。建物の表題登記は所有権を取得した日から1か月以内に申請する義務があり、住宅ローンの抵当権設定は表題登記と保存登記が済んでいないとできません。

お金の流れも注文住宅ならではです。着工金・中間金を工事の途中で払うため、融資の実行が引渡し時だけの金融機関では、つなぎ融資か分割実行が必要になります。事前審査の段階で対応できる金融機関かを確認しておかないと、支払いの時期に資金が足りなくなります。

この記事では、土地と依頼先の決定から、工事請負契約、着工、完成・引渡し、入居後の税の手続き、翌年の住宅ローン控除までを、引渡し予定日から逆算した順番で整理しました。2025年4月からの省エネ基準の適合義務化と、みらいエコ住宅2026事業の補助額も反映しています。

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家を建てる(注文住宅)の手続きの順番を時期の目安と一緒に並べた図
家を建てる(注文住宅)の手続きの順番(本体のプランと同じ並びです)

土地と依頼先の決定:土地の契約・設計契約・ローンの事前審査・解体

土地の売買契約と決済(所有権移転登記)

建てる土地を買う場合は、売買契約を結び、決済日に残代金を払って所有権移転登記をします。建築条件付き土地は決められた期間内に指定の建築会社と請負契約を結ぶ条件がつくので、契約書で期限を確認します。農地を買う場合は農地転用の許可が先に必要です。

土地を先に買う場合、土地だけのローン(つなぎ融資・土地先行融資)が必要になります。上下水道の引込みや地盤の状態で建築費が変わるので、契約前に建築会社に敷地を見てもらいます。

届出先・窓口: 不動産会社・売主(決済は金融機関、登記は司法書士が法務局へ申請) / 時期・期限: 引渡し予定日の約10か月前まで / 費用: 土地代金のほか仲介手数料・登録免許税・司法書士報酬(物件による)

建築会社・設計事務所の決定と設計契約(重要事項説明)

依頼先を決めて設計の契約を結びます。建築士事務所は契約前に、管理建築士などが契約内容を書面で説明する義務があります。この段階で予算、間取り、省エネ性能や認定の希望、補助金の対応可否を共有しておくと、後の設計変更が減ります。

補助金(みらいエコ住宅2026事業)は登録事業者が申請するので、対応できる会社かをこの時点で確認します。長期優良住宅などの認定は着工前の申請が必要なため、設計に反映してもらいます。

届出先・窓口: 建築会社(ハウスメーカー・工務店)または設計事務所 / 時期・期限: 引渡し予定日の約9か月前まで / 費用: 設計料・申込金は契約による / 根拠: 建築士法 第24条の7

依頼先を決める前に、複数のハウスメーカー・工務店の展示場や店舗で話を聞いておくと、間取りや見積もりの違いを比べやすくなります。一度の入力で複数の会社に来場を申し込めるサービス(\ハウスメーカー・工務店を【持ち家計画】で比較/)もあります。

住宅ローンの事前審査(つなぎ融資・分割実行の確認)

設計を進める前に借りられる額を確認します。注文住宅は着工金・中間金を工事の途中で払うため、融資の実行が引渡し時だけの金融機関では、つなぎ融資か分割実行が必要です。対応できる金融機関かどうかで選択肢が変わるので、早めに相談します。

土地を先に買う場合は土地代の融資時期も確認します。事前審査の有効期間は金融機関により異なります。

届出先・窓口: 金融機関(銀行・フラット35の取扱金融機関) / 時期・期限: 引渡し予定日の約9か月前まで / 費用: 無料

既存建物の解体と建物滅失登記 法定手続き・取り壊した日から1か月以内

建て替えでは今ある建物を解体し、取り壊した日から1か月以内に法務局へ建物滅失登記を申請します。申請を怠ると10万円以下の過料の対象です。解体前にライフラインの停止と近隣へのあいさつをし、解体業者から取毀証明書を受け取ります。

解体後は固定資産税の住宅用地の特例が外れる場合があるので、着工までの期間を市区町村に確認します。アスベストの事前調査は解体業者が行い、結果の報告が義務です。

届出先・窓口: 法務局(土地家屋調査士に依頼するのが通例) / 時期・期限: 取り壊した日から1か月以内 / 費用: 解体費用は建物・地域による。滅失登記の登録免許税は非課税(土地家屋調査士に依頼する場合は報酬が別途) / 根拠: 不動産登記法 第57条

工事請負契約:契約内容の確認・認定申請・建築確認・本審査・補助金

工事請負契約の締結(印紙税・契約内容の確認)

図面と見積の内容が固まったら工事請負契約を結びます。契約書には工事内容、代金、支払時期、工期、遅延や瑕疵の扱いなどを書面で記載することが法律で義務づけられています。契約書には印紙税がかかり、契約金額1,000万円超5,000万円以下なら1万円です(2027年3月31日までの軽減税率)。

着工金・中間金・最終金の支払時期と割合、追加工事の扱い、引渡し日の遅れに関する取り決めを確認します。仕様書に書かれていないものは含まれないと考えて、設備のグレードまで書面で残します。

届出先・窓口: 建築会社 / 時期・期限: 引渡し予定日の約7か月前まで / 費用: 印紙税1万円(契約金額1,000万円超5,000万円以下。2027年3月31日までの軽減税率) / 根拠: 建設業法 第19条

長期優良住宅・低炭素住宅などの認定申請(着工前)

長期優良住宅などの認定は、着工前に所管行政庁へ計画を申請して受けます。認定住宅は固定資産税の減額期間が5年に延び、住宅ローン控除の借入限度額が上がるほか、みらいエコ住宅2026事業の補助対象になります。申請は建築会社が代行するのが通例です。

認定通知書は住宅ローン控除の確定申告・固定資産税の減額・登録免許税の軽減で使うので、引渡し時に原本を受け取って保管します。認定後は維持保全計画に沿った点検の記録が必要です。

届出先・窓口: 所管行政庁(都道府県・市区町村の建築担当。建築会社が代行) / 時期・期限: 引渡し予定日の約6か月前まで / 費用: 認定の申請手数料は所管行政庁による / 根拠: 長期優良住宅の普及の促進に関する法律 第5条

建築確認申請と確認済証の受領

工事に着手する前に、建築計画が法令に適合しているかの確認を受け、確認済証の交付を受ける必要があります。2025年4月からは木造2階建てなども構造・省エネの図書が審査され、すべての新築住宅に省エネ基準への適合が義務づけられました。申請は設計者が行い、施主は確認済証を受け取ります。

確認済証の交付前に着工することはできません。確認済証と検査済証は住宅ローンの実行、登記、将来の売却で必要になるので、原本を保管します。

届出先・窓口: 建築主事を置く市区町村・都道府県または指定確認検査機関(設計者が代行) / 時期・期限: 引渡し予定日の約6か月前まで / 費用: 確認申請の手数料は特定行政庁・指定確認検査機関による / 根拠: 建築基準法 第6条

住宅ローンの本審査と金銭消費貸借契約

請負契約書と確認済証がそろったら本審査を受け、承認後に金銭消費貸借契約を結びます。融資の実行は引渡し日で、同じ日に抵当権設定登記をします。着工金・中間金をつなぎ融資でまかなう場合は、つなぎ融資の契約もこの時期に結びます。

団体信用生命保険の告知はこの段階です。火災保険への加入が融資の条件になっている金融機関が多いので、引渡し日から補償が始まるよう手配します。

届出先・窓口: 金融機関 / 時期・期限: 引渡し予定日の約6か月前まで / 費用: 事務手数料・保証料・印紙税は金融機関・借入額による

国の補助金の申請(みらいエコ住宅2026事業・登録事業者が申請)

省エネ性能の高い新築住宅に対する国の補助で、GX志向型住宅は世帯を問わず、長期優良住宅・ZEH水準住宅は子育て世帯・若者夫婦世帯が対象です。申請は施主ではなく登録事業者(建築会社)が行い、補助金は工事代金に充てる形で還元されます。2025年11月28日以降に基礎工事に着手した住宅が対象で、申請は2026年12月31日まで(予算がなくなり次第終了)です。

子育て世帯は令和7年4月1日時点で18歳未満の子がいる世帯、若者夫婦世帯は同時点でいずれかが39歳以下の夫婦です。既存住宅を取り壊して建てる場合は長期優良住宅に20万円の加算があります。都道府県・市区町村の独自補助は併用できるものと重複不可のものがあるので、建築会社に確認します。

届出先・窓口: みらいエコ住宅事業者として登録した建築会社(施主は必要書類を提供) / 時期・期限: 引渡し予定日の約5か月前まで / 費用: 無料(補助金は建築会社を通じて還元)

着工から上棟:近隣へのあいさつと中間検査

着工(近隣へのあいさつ・工程表の確認)

確認済証が交付され、認定申請が済んだら工事が始まります。着工前に建築会社と一緒に近隣へあいさつをし、工程表で上棟・中間検査・完了検査・引渡しの予定日を確認します。地鎮祭を行うかどうかは任意です。

着工金の支払時期は請負契約書で確認します。工事中の現場確認は建築会社と日程を決めて行い、変更の依頼は必ず書面で残します。

届出先・窓口: 建築現場 / 時期・期限: 引渡し予定日の約5か月前まで / 費用: 地鎮祭を行う場合の費用は任意

上棟と中間検査の立会い

構造体が組み上がる上棟のころに、特定行政庁が指定する工程では中間検査があります。施主は義務ではありませんが、この時期に現場を見て、図面どおりの位置に窓やコンセントがあるかを確認しておくと、完成後の手直しを減らせます。中間金の支払時期でもあります。

上棟式を行うかどうかは任意です。変更や追加の要望は口頭で済ませず、追加費用と工期への影響を書面で確認してください。

届出先・窓口: 建築現場(中間検査は建築主事等・指定確認検査機関) / 時期・期限: 引渡し予定日の約3か月前まで / 費用: 中間検査の手数料は特定行政庁による(対象の場合)

完成と引渡し:完了検査・火災保険・登記・残代金の支払い

今の住まいの解約・売却の手続き

賃貸は解約予告の期間(1〜2か月前が多い)を賃貸借契約書で確認し、引渡し日に合わせて解約を通知します。持ち家を売る場合は、新居の引渡しと旧居の引渡しの順番と資金の流れを決めて、不動産会社と媒介契約を結びます。工事の遅れで引渡しがずれることがあるので、退去日には余裕を持たせます。

引越しの手順(転出届・ライフライン・郵便転送)は「引越し」プラン、売却の手順は「不動産売却」プランで案内します。

届出先・窓口: 賃貸: 管理会社・大家 / 持ち家: 不動産会社 / 時期・期限: 引渡し予定日の約2か月前まで / 費用: 解約・売却の費用は契約による

完了検査の申請と検査済証の受領 法定手続き・完了から4日以内

工事が完了したら4日以内に完了検査を申請し、法令に適合していれば検査済証が交付されます。申請は建築会社が代行しますが、検査済証は施主が受け取って保管する大切な書類です。検査済証がないと住宅ローンの実行や登記、将来の売却で不利になります。

完了検査とは別に、施主自身の内覧(施主検査)で傷や不具合を確認し、引渡し前の是正を書面で約束してもらいます。

届出先・窓口: 建築主事等または指定確認検査機関(建築会社が代行) / 時期・期限: 工事完了から4日以内に申請(建築会社が代行) / 費用: 完了検査の手数料は特定行政庁・指定確認検査機関による / 根拠: 建築基準法 第7条

火災保険・地震保険の加入(引渡し日から補償開始)

引渡しを受けた瞬間から建物は自分の資産になるので、引渡し日を補償開始日にして火災保険に入ります。住宅ローンでは加入が融資の条件になることが多く、地震保険は火災保険とセットで契約します。省エネ住宅や耐火構造は保険料の区分に影響します。

家財の補償、水災の有無、免責金額で保険料が大きく変わります。複数社の見積を比べ、ローンの融資実行日に間に合うように契約します。

届出先・窓口: 保険会社・代理店(建築会社や金融機関の紹介でも可) / 時期・期限: 引渡し予定日の1週間前まで / 費用: 保険料は補償内容・建物の構造・地域による

建物の表題登記(所有権取得から1か月以内) 法定手続き・所有権を取得した日から1か月以内

新築した建物は、所有権を取得した日から1か月以内に表題登記を申請する義務があり、怠ると10万円以下の過料の対象です。土地家屋調査士に依頼するのが通例で、検査済証や引渡証明書、建物図面を使って登記します。住宅ローンの抵当権設定は表題登記と保存登記が済んでいないとできないため、引渡しに間に合うよう前倒しで進めます。

登記上の住所を新住所にするなら先に住民票を移しておきます。旧住所で登記すると後で住所変更登記が必要になります。

届出先・窓口: 法務局(土地家屋調査士に依頼するのが通例) / 時期・期限: 所有権を取得した日から1か月以内 / 費用: 登録免許税は非課税。土地家屋調査士に依頼する場合は報酬が別途 / 根拠: 不動産登記法 第47条

住宅用家屋証明書の取得(登録免許税の軽減)

市区町村が発行する住宅用家屋証明書を登記申請書に添えると、所有権保存登記と抵当権設定登記の登録免許税が軽減されます。床面積50㎡以上などの要件があり、新築後1年以内の登記に適用されます。軽減措置は2027年3月31日までです。

司法書士が代わりに取得することが多いので、依頼するときに確認します。認定長期優良住宅・低炭素住宅はさらに低い税率が適用されます。

届出先・窓口: 建物所在地の市区町村役場(税務担当) / 時期・期限: 引渡し予定日の4日前まで / 費用: 手数料は市区町村による / 根拠: 租税特別措置法 第72条の2・第75条

所有権保存登記と抵当権設定登記(融資実行日)

表題登記の後に所有権保存登記をして名義を公示し、住宅ローンを使う場合は同じ日に金融機関の抵当権設定登記をします。司法書士が引渡し・融資実行の日に法務局へ申請します。登録免許税は住宅用家屋証明書があれば保存登記が評価額の0.15%、抵当権設定が借入額の0.1%に軽減されます。

登記事項証明書は住宅ローン控除の確定申告と不動産取得税の手続きで使います。登記識別情報通知は再発行されないので厳重に保管します。

届出先・窓口: 法務局(司法書士が代行) / 時期・期限: 引渡し予定日の当日 / 費用: 登録免許税(軽減後): 所有権保存は評価額の0.15%、抵当権設定は借入額の0.1%。司法書士報酬は別途

引渡し(施主検査・残代金の支払い・鍵と書類の受領)

施主検査で指摘した箇所の是正を確認し、残代金を支払って鍵を受け取ります。同時に検査済証・確認済証・設計図書・設備の保証書・取扱説明書と、住宅瑕疵担保責任保険の付保証明書を受け取ります。構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防ぐ部分は、引渡しから10年間、建築会社が瑕疵担保責任を負います。

定期点検の時期(3か月・1年・2年など)と連絡先を確認します。付保証明書は建築会社が倒産した場合に保険法人へ直接請求するための書類なので、権利証と一緒に保管します。

届出先・窓口: 建築会社・現地 / 時期・期限: 引渡し予定日の当日 / 費用: 工事代金の残代金 / 根拠: 住宅の品質確保の促進等に関する法律 第94条

入居後:住所変更・不動産取得税・家屋調査

入居と住所変更(転入届・転居届) 法定手続き・引越しをした日から14日以内

引越しをしたら14日以内に新住所の市区町村へ転入届(同じ市区町村内なら転居届)を出します。マイナンバーカードの住所変更、運転免許証、銀行、勤務先への届出はここから連鎖します。引越し全体の手順は「引越し」プランに新居の入居日を入れると期限順に並びます。

住宅ローン控除の要件に「取得から6か月以内に入居」があるので、引渡しから入居までを空けすぎないようにします。

届出先・窓口: 新住所の市区町村役場 / 時期・期限: 引越しをした日から14日以内 / 費用: 無料 / 根拠: 住民基本台帳法 第22条

不動産取得税の申告 法定手続き・期限は都道府県による

建物(と土地)を取得したら都道府県税事務所に申告します。新築住宅は課税標準から1,200万円(認定長期優良住宅は1,300万円)が控除され、土地にも軽減があるため税額がゼロになることも多いですが、軽減を受けるには申告や申請が必要です。申告期限は都道府県によって異なります。

申告期限は都道府県によって異なります(例: 東京都は30日以内)。土地を先に取得して後から建物を建てた場合、土地の減額は建物完成後に申請します。

届出先・窓口: 建物所在地の都道府県税事務所 / 時期・期限: 取得日から都道府県の条例で定める期限内(東京都は30日以内) / 費用: 無料(不動産取得税の税額は別途。軽減措置あり) / 根拠: 地方税法 第73条の2(不動産取得税の納税義務者等)・第73条の14(課税標準の特例)・第73条の24(住宅用土地の減額)

固定資産税の家屋調査への対応

新築した年の秋ごろに市区町村の職員が家屋調査に来て、建物の評価額を決めます。図面と仕様書を用意して立ち会います。新築住宅は3年間(認定長期優良住宅は5年間)、建物の固定資産税が2分の1に減額されます。床面積要件は2026年度から40㎡以上に緩和され、適用期限は2031年3月31日までの新築です。

認定長期優良住宅の減額(5年間)は、市区町村によって申告が必要です。翌年4月ごろに届く納税通知書で減額が反映されているか確認します。

届出先・窓口: 市区町村役場(資産税担当が訪問。市区町村によっては書面調査) / 時期・期限: 引渡し予定日から約3か月後をめど / 費用: 無料

入居した翌年:住宅ローン控除の確定申告

住宅ローン控除の確定申告(入居した翌年)

住宅ローン控除は、入居した翌年の確定申告で手続きをすると、年末のローン残高に応じた額が最長13年間、所得税から控除されます。2024年以降の新築は省エネ基準への適合が要件で、認定住宅などは借入限度額が上がります。適用は2030年12月31日までの入居分です。2年目以降は年末調整で済みます。

床面積は40㎡以上(合計所得金額1,000万円超の人と子育て世帯の上乗せを使う人は50㎡以上)が要件です。土地を先に買った場合の土地のローンも、建物と一体なら控除対象に含められます。

届出先・窓口: 住所地の税務署(e-Tax) / 時期・期限: 入居した翌年の確定申告(3月15日まで) / 費用: 無料 / 根拠: 租税特別措置法 第41条

土地の状況と資金の組み方で変わる手続き

土地を買って建てる場合は土地の契約と融資が先

建てる土地を買う場合は、売買契約と決済・所有権移転登記が最初の手続きになり、土地だけのローン(つなぎ融資・土地先行融資)が必要になります。建築条件付き土地は、決められた期間内に指定の建築会社と工事請負契約を結ぶ条件がつくので、期限を契約書で確認します。農地を宅地にして建てるには農地転用の許可(市街化区域内は届出)が先に必要で、許可には数か月かかることがあります。上下水道の引込みや地盤の状態で建築費が変わるので、契約前に建築会社に敷地を見てもらいます。

建て替えの場合に加わる解体と建物滅失登記

今ある建物を解体したら、取り壊した日から1か月以内に法務局へ建物滅失登記を申請します(不動産登記法第57条。怠ると10万円以下の過料)。解体業者から取毀証明書を受け取り、土地家屋調査士に依頼するのが通例で、登録免許税はかかりません。解体後は固定資産税の住宅用地の特例が外れる場合があるので、着工までの期間を市区町村に確認します。既存住宅を取り壊して建てる長期優良住宅は、みらいエコ住宅2026事業の補助に20万円の加算があります。

長期優良住宅・ZEH水準などの認定や補助金を使う場合

長期優良住宅などの認定は、着工前に所管行政庁へ申請して受けます。認定住宅は固定資産税の2分の1減額が5年間(一般の新築は3年間)になり、住宅ローン控除の借入限度額が上がるほか、みらいエコ住宅2026事業の補助対象になります。補助額は注文住宅の新築で、GX志向型住宅が110万円(寒冷地の1〜4地域は125万円)、長期優良住宅が75万円(同80万円)、ZEH水準住宅が35万円(同40万円)です。GX志向型は世帯を問わず、長期優良・ZEH水準は子育て世帯か若者夫婦世帯が対象です。申請は施主ではなく登録事業者(建築会社)が行うので、設計契約の段階で対応できる会社かを確認します。

注文住宅の手続き一覧表(届出先・時期)

手続き名 届出先・窓口 時期・期限
土地の売買契約と決済(所有権移転登記) 不動産会社・売主 引渡し予定日の約10か月前まで
建築会社・設計事務所の決定と設計契約(重要事項説明) 建築会社または設計事務所 引渡し予定日の約9か月前まで
住宅ローンの事前審査(つなぎ融資・分割実行の確認) 金融機関 引渡し予定日の約9か月前まで
既存建物の解体と建物滅失登記 法務局 取り壊した日から1か月以内
工事請負契約の締結(印紙税・契約内容の確認) 建築会社 引渡し予定日の約7か月前まで
長期優良住宅・低炭素住宅などの認定申請(着工前) 所管行政庁 引渡し予定日の約6か月前まで
建築確認申請と確認済証の受領 建築主事を置く市区町村・都道府県または指定確認検査機関 引渡し予定日の約6か月前まで
住宅ローンの本審査と金銭消費貸借契約 金融機関 引渡し予定日の約6か月前まで
国の補助金の申請(みらいエコ住宅2026事業・登録事業者が申請) みらいエコ住宅事業者として登録した建築会社 引渡し予定日の約5か月前まで
着工(近隣へのあいさつ・工程表の確認) 建築現場 引渡し予定日の約5か月前まで
上棟と中間検査の立会い 建築現場 引渡し予定日の約3か月前まで
今の住まいの解約・売却の手続き 賃貸: 管理会社・大家 / 持ち家: 不動産会社 引渡し予定日の約2か月前まで
完了検査の申請と検査済証の受領 建築主事等または指定確認検査機関 工事完了から4日以内に申請(建築会社が代行)
火災保険・地震保険の加入(引渡し日から補償開始) 保険会社・代理店 引渡し予定日の1週間前まで
建物の表題登記(所有権取得から1か月以内) 法務局 所有権を取得した日から1か月以内
住宅用家屋証明書の取得(登録免許税の軽減) 建物所在地の市区町村役場 引渡し予定日の4日前まで
所有権保存登記と抵当権設定登記(融資実行日) 法務局 引渡し予定日の当日
引渡し(施主検査・残代金の支払い・鍵と書類の受領) 建築会社・現地 引渡し予定日の当日
入居と住所変更(転入届・転居届) 新住所の市区町村役場 引越しをした日から14日以内
不動産取得税の申告 建物所在地の都道府県税事務所 取得日から都道府県の条例で定める期限内(東京都は30日以内)
固定資産税の家屋調査への対応 市区町村役場 引渡し予定日から約3か月後をめど
住宅ローン控除の確定申告(入居した翌年) 住所地の税務署 入居した翌年の確定申告(3月15日まで)

「時期・期限」の「◯◯前まで/後をめど」は法定期限ではなく、てつづきナビの推奨時期です。法定の期限はオレンジ色で示しています。

まとめ

注文住宅の手続きは、順番と期限を押さえれば一つずつ確実に進められます。とくに次の3点は外さないでください。

1. 長期優良住宅などの認定と国の補助金は、着工前の申請が前提です。設計契約の段階で、認定と補助金の希望と、建築会社が登録事業者かを確認します。

2. 着工金・中間金は工事の途中で払います。住宅ローンの事前審査の段階で、つなぎ融資か分割実行に対応している金融機関かを確かめます。

3. 建物の表題登記は、所有権を取得した日から1か月以内です。抵当権設定は表題登記と保存登記の後なので、引渡しに間に合うよう前倒しで進めます。

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