離檀の手続き・交渉とは
離檀は、菩提寺の檀家をやめる手続きです。決まった届出があるわけではなく、住職への申し出と話し合いで進めます。慣習として離檀料(5万〜20万円がめやす)を包むことが多いですが、離檀料に法的な支払い義務はありません。
この手続きの基本情報
切り出し方で決まる——「報告」ではなく「相談」から
離檀の話し合いがこじれる典型は、いきなり「離檀します。埋蔵証明書をください」と通告してしまうケースです。お寺には長年供養を続けてもらった経緯があり、埋蔵証明書の発行をお願いする立場でもあります。まず「遠方で墓を守れなくなった」「継ぐ者がいない」という事情を対面か電話で伝え、これまでの供養への感謝を述べたうえで、今後の進め方を相談する形で切り出してください。手紙一本で済ませるのは避けたほうが無難です。
高額な離檀料を求められたら
数百万円といった高額の離檀料を求められるトラブルが実際にあります。離檀料はあくまで慣習的なお礼で、法的な根拠はありません。信教の自由(憲法第20条)がある以上、支払わないことを理由に離檀を拒み続けることは不法行為になりえます。まずは「めやすは5万〜20万円と理解している」と伝えて冷静に交渉し、埋蔵証明書の発行を拒まれた場合は施行規則の「特別の事情」規定による代替書面での申請という道もあります。交渉が行き詰まったら、寺院との交渉は行政書士には依頼できないため、弁護士に相談してください。
一対一で話がまとまらないときは、檀家総代(檀家の代表者)や親族の年長者に間に入ってもらうと進むことがあります。第三者がいるだけで、感情的な行き違いはかなり減ります。
よくある質問
Q. 離檀料を払わないと離檀できませんか?
離檀料に法的な支払い義務はなく、支払わないことを理由に離檀を拒否され続けるいわれもありません。ただし長年の供養への感謝として、めやすの範囲で包むのが円満に進めるうえでの慣例です。
Q. 離檀を申し出るタイミングはいつがいいですか?
供養先探しや石材店の見積もりと並行して、早めに伝えるのがおすすめです。埋蔵証明書の発行や閉眼供養の日程調整はお寺の協力が必要なので、直前の通告になるほど話がこじれやすくなります。
Q. 離檀した後も法事をお願いできますか?
関係が良好なまま離檀できていれば、個別に法要を依頼できることもあります。難しい場合は、新しい供養先や僧侶手配サービスに相談すれば法事は続けられます。

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