従業員への解雇予告とは
従業員への解雇予告は、廃業に伴って従業員を解雇する場合に、少なくとも30日前に書面で予告するか、30日分以上の平均賃金(解雇予告手当)を支払う手続きです。廃業の段取りの中で最初に着手すべき、そして最も誠実さが問われる工程です。
この手続きの基本情報
30日前予告か、予告手当か——組み合わせもできる
原則は30日以上前の予告です。予告が30日を切る場合は、足りない日数分の平均賃金を解雇予告手当として支払います(例えば10日前の通告なら20日分以上)。予告は口頭でも法律上は有効ですが、後の紛争を避けるため、解雇日と理由を記した書面(解雇予告通知書)で行うのが実務の常識です。あわせて、未払いの賃金・退職金は退職日から7日以内に支払う義務があります(労働基準法第23条)。資金繰りの計画には、最後の給与と予告手当を必ず織り込んでください。
誠実な進め方が、手続き全体をスムーズにする
廃業による解雇は整理解雇にあたりますが、事業自体がなくなる場合は解雇回避の余地がないため、要件は緩和される傾向にあります。それでも、決まった時点での早めの説明、再就職への配慮(離職票の速やかな交付、可能なら取引先への紹介)、離職理由を正しく「会社都合」とすることは、従業員の失業給付の条件に直結する誠意です。従業員とのトラブルは廃業手続き全体を長引かせる最大の要因なので、伝え方に迷いがあれば、通告の前に社会保険労務士や弁護士に相談してください。
よくある質問
Q. 解雇予告手当はいくら払えばいいですか?
不足する予告日数分×平均賃金(直近3か月の賃金総額をその期間の総日数で割った額)以上です。30日前に予告していれば手当は不要、即日解雇なら30日分以上になります。計算に迷う場合は労働基準監督署や社会保険労務士に確認してください。
Q. 廃業でも従業員は失業給付をすぐ受けられますか?
事業所の廃止による離職は会社都合の離職として扱われ、自己都合退職より有利な条件で失業給付の対象になります。そのためにも離職票の発行手続きを速やかに行い、離職理由を正確に記載することが雇う側の責任です。

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